キーマンインタビュー

満足を得るサービスと
企業協力で拓く可能性

スタッフと歩んだ半年を振り返る

　昨年夏に大連に着任してから早半年が過ぎました。初めて大連に着いたとき、以前いた北京に比べると空気が澄んだ美しい街という印象を受けた覚えがあります。
　そんな恵まれた環境とともに、特徴的だと思ったのが、大連のホテルスタッフたち。2004年からこれまで中国各地を巡ってきましたが、蘇州のホテルでは、80％以上のスタッフが他エリアより出稼ぎにきた人であるのに対し、大連はホテルスタッフの約90％以上が大連出身者。
　また、南方ではサービスを「仕事」と割り切って業務に当たる傾向にありましたが、大連のスタッフたちは仕事を生活や人生の一部と捉え、楽しみながら積極的に取り組もうとする前向きな姿勢が感じられます。
　このような素晴らしいスタッフとともに、より良いホテルサービスを目指して事業を進めて参りました。
　新たな年を迎え、ビジネスおよび企業・組織・一般のお客様をはじめとするソーシャルコミュニティ間での交流促進、レストランなど施設の充実やイベント開催を図るといったホテルとしての品質向上を積極的に進めていく次第です。

品質向上と企業交流で目指すもの

　五つ星ホテルながら、大連にある他のホテルに比べると、まだまだ歴史は浅いと思われる私たちのホテル。
　現在約20％が日本からのお客様が占めており、リピーターも多いことから日本市場は重視すべき市場のひとつと言っても過言ではありません。　
　おかげさまで日本の公的機関や企業の大きなイベントやセミナーの会場としてご利用いただくなど、日々着実に実績を重ねています。このように、高い品質と安心して過ごせる場を提供することで、信頼を集めるホテルになると確信しております。
　そしてサービス向上への取り組みとともに欠かせないのが、現地企業との交流促進です。それは、単に関係を深めるというだけのものでなく、ビジネス面においても相互の活性化を促すというものになります。
　今年はANAさまが中国就航30周年就航という記念すべき年を迎えます。そこで当ホテルでは、東京のANA旅行代理店さまと提携し、今年2月よりビジネスクラスの利用者さまを対象とした特別プランの販売をスタートいたしました。
　このような記念の年において、共に事業を行えたことは非常に光栄なことですし、中国・日本との関係に注目が集まり、ANAさまの飛行機で中国・大連に足を運ぶであろう多くのお客様にも、記念に残るステイをお届けできれば幸いです。
　ここ10年、大連におけるホテル利用者は単身での出張や旅行、ファミリーでの利用など、多様化が進んでいると言われています。そのため、お客様に足を運んでもらうために、単に立地条件の良さや高級感をアピールするだけでは難しい状況です。
　私は、今こそ刻々と変わりゆく市場の声に耳を傾け、さらなるブラッシュアップが必要となる時期だと考えています。新たな試みもより多くなるであろう2017年、さらなる発展へ向けて力を尽くして参ります。


毎月1回、GM Dialogという場を設けて食事をしながらスタッフと交流を図るようにしています


PROFILE
マイケル　グネーギ
1969年生まれ、スイスランド出身。2004年に北京のシャングリ・ラグループ管理の中国大酒店を皮切りに深圳、蘇州、香港、常州にてケンピンスキーホテル、マルコポーロホテルなど有名ホテルで勤務。2016年夏に来連し新世界ホテルのゼネラルマネージャーとして着任、現在に至る。


大連新世界酒店
大連市中山区人民路41号
8807-8888