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東陶（大連）有限公司

キーマンインタビュー

東陶（大連）有限公司

エリア：その他

董事総経理臼井宏之氏 2024年1/2月号

社是は愛業至誠

「協力と發展、奉仕と信用

良品と均質」

100年前、下水道が整備されていない

状況下で創業した衛生陶器会社

ＴＯＴＯ株式会社は1917年日本陶器合名会社（現株式会社ノリタケカンパニーリミテド）から独立し、北九州市・小倉の地に創立、創業106年のグループです。2023年3月時点にて、拠点は日本国内46個と海外17ケ国・地域の38個を展開し、ショールームは日本国内97力所と海外12力所を展開しています。連結從業員数36,188名となりました。
　創業当時には、下水道が殆ど整備されておらず、衛生概念も定着していませんでした。そうした状況下での水洗便器をはじめとする衛生陶器の国産化・工業化は困難な挑戦でした。生産を開始した後も衛生陶器が普及するには多くの時間が掛かり、食器の製造にて経営を支えながら、需要が増える日が来ることを信じ、良品を供給する努力を重ねてまいりました。黎明期における苦難だけでなく、戦後の混乱期には、労使間における争議も起こり、会社の存続が危ぶまれる局面もありましたが、これが現在に至る労使協調の契機となっております。先人たちの苦労を顧みてもＴＯＴＯの歴史は、順風満帆ではありませんでしたが、豊かで快適な生活文化の創造に向け、新たな価値の創造・提案を重ねてきました。戦後には、衛生陶器に続き、水栓金具・ユニットバスルーム・洗面化粧台・温水洗浄便座・給湯機・システムキッチン・タイルなどの多様な水まわり商品を開発・提案してまいりました。1970年には、創立時の社名である「東洋陶器」を水まわりの総合メーカーとなる決意を込め「東陶機器」に改称しました。1977年には、海外進出をインドネシアに果たし、グローバルでの事業展開に向けた一歩を踏み出しました。近年ではファインセラミックスや環境建材の分野の事業も展開しており、2007年に「ＴＯＴＯ」へと社名を改称し、より一層グローバルへと活動の場を広げております。また販売面では、いち早く増改築に目を向けて、期待以上の満足をご提供するために、1993年に「リモデル宣言」を行い、2018年には「リモデルあんしん宣言」へと進化させております。

中国のTOTOとなり
大連のTOTOとなる
　
　私たちTOTOグループは「どうしても親切が第一、需要家の満足が掴むべき実態」という企業理念の基、その地域のTOTOとなり、世界中にTOTOファンを増やしていくことを目標としています。日本をはじめ、中国・アジアオセアニア・北米・ヨーロッパとグローバルでの事業展開を行っています。中国では衛生陶器、ウォッシュレット、水栓金具などの住宅設備機器の製造販売を行っております。
　東陶（大連）有限公司は1994年に開業し、従業員836名（2023年8月末、日本人出向者4名除く）が在籍しています。製品組立だけではなく、水栓金具の本体部である外観部品を製造する工場です。TOTOの水栓金具は2017年、2019年にグローバル水栓シリーズを発売し、世界の競合と戦える品揃えとしました。水栓金具は、お客様に選ばれるポイントとして、デザイン・品位が重要要素となっており、TOTOグローバル水栓はIF デザイン賞・レッドドットデザイン賞など世界的権威のあるデザイン賞を数多く受賞しています。近年では、生産性向上のため、各工程の自動化を推進すると同時に、多様なお客様のニーズにお応えするため様々なカラー展開を可能とするPVD装置も導入しました。また、鍍金工程では環境規制を大幅に上回る再利用水率を90％とする排水処理装置を導入し、その取り組みが評価され金普新区のHPで紹介されるなど、環境にやさしい工場への取組も加速しています。直近においては、中国の住宅・不動産市場回復の遅れの影響はありますが、この期間をチャンスと捉え、事業活動の重要要素である安全・品質・コスト・供給において業務プロセスの改革に着手しており、需要回復時の飛躍に備えています。将来的には東陶（大連）有限公司をグローバルNÒ1の水栓工場とするべく努力します。

次の100年も受け継ぐ信念
「健康で文化的な生活を提供したい」

　ＴＯＴＯグループは、広く社会や地球環境に貢献する存在であり続ける事を目指しております。「健康で文化的な生活を提供したい」という創立者の信念は、今も社員一人ひとりに脈々と受け継がれています。常に「良品の供給」と「お客様の満足」を第一に考え、「奉仕の精神」を貫き、社会の発展に寄与するように努めたい。この志こそがＴＯＴＯの経営の根幹であり、ものづくりや販売活動の原点です。この志を未来に引き継ぎ、世界中のお客様に安心と信頼のＴＯＴＯブランドをお届けすることで、ＴＯＴＯグループ企業理念にある「水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化の創造」を実現し続けていく、それが経営者としての使命と考えております。その志を受け継いだＴＯＴＯの歴史は挑戦と革新の連続であった。それは、次の100年も、変わることなく続きます。
　「愛業至誠良品と均質奉仕と信用協力と発展」この社是には、「奉仕の精神でお客様の文化的な生活の向上に貢献し、一致協力して社会の発展に貢献する」という決意を表している。今後とも、時代の進展と要請に応え業界に先行していくためには、この伝統ある優秀な技術を更に高め、益々製品の均質性と歩留まりの向上を目指さなければならない。そして社是の下には、新たに、「ＴＯＴＯグループ企業理念」と「ＴＯＴＯグループ企業行動憲章」を制定した。中でも「私たちＴＯＴＯグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します」というＴＯＴＯグループ企業理念は、社是が伝えようとしている思想を基本として、企業としての存在目的・事業領域・ありたい姿を示しました。
　近年は、国際社会の分断や気候変動による地球温暖化など、さまざまな社会環境の変化が起こっています。地球環境を持続可能な形で引き継ぎ、より良い社会にしていくことは私たちの使命です。