キーマンインタビュー

三菱電機大連機器有限公司
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三菱電機大連機器有限公司

董事 総経理 佐藤 清侍氏 2023年10月号

一歩先行く未来の工場で
JAPAN品質のFA製品を

いち早く世界へ届ける


生産現場のベストパートナーとして

世界の「ものづくり」を支える


 私たち三菱電機グループは「たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献する」という企業理念を掲げており、これが私達のパーパスです。事業領域としては家電にはじまり、エレベータや半導体等12の事業領域となります。一般消費者向けの家電から重電、人工衛星まで幅広い製品を販売しています。FA機器、昇降機(エレベーターなど)、タービン発電機、鉄道車両用電機品、パワー半導体、人工衛星など多くの産業用電気機器は日本国内で高いマーケットシェアを占めています。それらを統合させ連鎖的な相乗効果を生み出し、活力とゆとりある社会の実現に貢献することを目指しています。

 我々の事業領域はFA(ファクトリーオートメーション)と呼ばれる分野となり、シーケンサーやレーザ加工機などのFA分野で、世界トップクラスのメーカーとして世界の「ものづくり」を支えています。また、FA 技術と IT 技術を活用し、開発・生産・保守のトータルコストを削減することで、一歩先のものづくりを支援するソリューション「e-F@ctory」も展開しています。中国の事業は現在FA分野における売り上げの3割弱を占める最も重要なエリアであり、生産工場も大連を含め3つの工場があります。当社(三菱電機大連機器有限公司)は中国にある工場としては最も古く、モータやポンプを制御するインバータ、金型及び金属精密部品加工用の放電加工機、工場やビルの配線保護用遮断器、及び薄板金属切断用の板金レーザ加工機などを生産しています。営業活動は販売会社である三菱電機自動化(中国)有限公司が行いますが、お客様の『お困りごと』に応えるため、FA分野専用として中国国内に20の本支店及び、19のサポート拠点を持っています。これらで製品PRなどのプレセールスやマーケティング活動、販売後のアフターサービスを行い、状況に応じて我々も販売会社と連携しながらお客様にとっての『生産現場のベストパートナー』となることを目指しています。


中国の高度成長を追い風に

迅速性と柔軟性で対応


 中国における三菱電機FAビジネスの戦略工場として、三菱電機大連有限公司(MDI)は1994年10月に設立されました。1995年に第一工場が竣工し、生産第一号機種として歴史を刻む小型遮断器を生産開始しました。1998年12月の第二工場竣工に伴い、より付加価値の高いインバータ、放電加工機の生産を開始しました。そして、中国製造業の高度成長を契機に、2004年に第三工場が竣工し、インバータ放電加工機の生産規模を拡大しました。2009年に電磁開閉器の生産を開始し、事業内容を一歩一歩拡大してきました。市場需要の拡大に対応するため、2011年にレーザ加工機の生産を開始したほか、同年に中国開発センターを設立するなど、さらなる事業拡大に取り組んできました。その後、中国の経済成長と当社製品を採用頂いているお客様のグローバル化により出荷先が拡大してきました。現在は日本向けが1割未満となり、最大の向け先である中国向けが約半分を占め、そのほか欧州、アセアン等含め現在では18ヵ国に出荷しています。また、2011年にCDC(CHINA Development Center)を当社内に開設し、単なるモノづくりだけではなく設計・開発をも行っています。これにより日本側のマザー工場と連携し、新製品企画から開発への参画や中国の顧客独自の要求仕様への対応を我々で実現できるようになりました。

 私は放電加工機の開発設計に従事していましたが、金型を加工する放電加工機は中国が世界最大の市場となりました。中国の金型製造は近年特に精密化が進み、放電加工機に要求される性能も従来のスピードと生産性重視から、高精度化が第一の要望として変化しています。当社としても中国市場の変化に対応した高精度な放電加工機の生産を開始しました。日本や世界では10年~20年の時間をかけて加工方法や製造方法が変化しますが、中国ではスピードが速く、2年~5年で市場環境が変わります。中国のお客様に求められる製品を中国内で設計・開発し供給できる工場にしていかなければならないと考えています。


業界を牽引する企業を目指して


 三菱電機グループが環境貢献を重要な経営課題と位置付け、環境課題の解決に率先して取り組むことを定めています。当社では持続可能な未来に向けた環境活動の一環として、カーボンニュートラルへの取り組みを進めています。『工場の省エネ』、『太陽光発電』、『グリーン電力調達』を組み合わせてCO2排出削減を進め、ホールディングカンパニーである三菱電機(中国)有限公司と連携し、総合実証(生産、エネルギー)実験を推進しています。この総合実証実験ではカーボンニュートラルソリューションに特化し、当社でのCO2排出量の計測、見える化等の実現及び削減を進める事によって2025年にCO2排出ゼロを実現する予定です。

 近年では、人手不足の解消や生産性の向上を目的にFAの活用が広がっており、業界には多くの期待が寄せられています。従来当社は製品単体を販売するモノ売りが中心でしたが、当社が積極的に推進している統合ソリューションであるe-F@ctoryの展開をさらに加速させ、SI、ソフトウェアなどのパートナー様との連携をこれからもっと深めていきたいです。これにより顧客の生産現場のカイゼン及びDX推進を支援して参ります。また、従来は意思決定において日本側との調整に多くの時間を要し、中国のダイナミックな展開に追随できていない部分が多々あったと認識しています。今後は中国需要に合わせた製品とサービスの迅速提供を通じて、様々な顧客の多様なニーズを満たしていきたいと考えており、販売戦略、設計開発戦略等の立案推進を速やかに行えるようにし、中国FA市場のリーディングカンパニーを目指したいと考えています。



当社では『優秀社員家族感謝会』というイベントを毎年実施しています。優秀社員とその家族を大連に招き、『会社紹介』、『会社見学』、『懇親会食』での一コマです。23年度は総勢220人で皆で大盛り上がりでした。


プロフィール

Seiji Sato

1965年生まれ、福島県出身。山形大学大学院・工学研究科で電気工学を専攻。1990年、三菱電機株式会社名古屋製作所に入社し、放電加工機の開発設計、アプリケーション開発や機種開発を担当。2010年に設計課長、2016年に製造部長として経営・製造管理業務に従事。2021年、董事・総経理として大連に赴任し、現在に至る。


<佐藤さんをさらに知る>

バドミントン


大連に赴任して学生時代以来30年ぶりにバドミントンをしました。中国人の皆さんはバドミントンがとても上手なので、迷惑をかけずケガをしないようにプレーを楽しみたいと思います。

日本酒飲み比べ

日本酒好きで赴任前は出張や旅行で日本各地の地酒を味わってきました。写真は愛知山忠酒造の義侠飲み比べです。秋田のNo6、福島の飛露喜、京都の伊根満開、福岡の三井寿、等々日本酒との出会いは愉しいのでご一緒してください。

愛知県人会

愛知県人会の会長をやっています。市内と開発区で懇親会を行っていて、次回は10月に市内で実施予定です。愛知県にゆかりのある方是非交流しましょう。ご連絡お待ちしております。


三菱電機大連機器有限公司
大連経済技術開発区東北三街5号
℡(0411)8764-1641


三菱電機大連機器有限公司

住所 辽宁省大连经济技术开发区东北三街5号 MAP
電話 0411-8764-1641

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