キーマンインタビュー

上海小南国香港支社
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上海小南国香港支社

事業部副総裁 胡 震氏

安定した品質を提供し 時代の変化ともに進化を遂げる


1987年創立、代理を含め9つの飲食ブランドを抱える飲食グループ。2014年には飲食店向けの卸販売サイト「众美联」でEコマースも展開する同社の営業理念を伺った。


上海料理をメインに29年


1987年に創立した小南国グループは現在、上海を中心に22の都市で展開しています。メインブランドである伝統的な上海料理店「上海小南国」のほか、ファインダイニングの「慧公館」、若者向けの上海点心店「南小館」、さらに代理ブランドに「俺のシリーズ」と「Pokka Hong Kong」、「とん吉」など9つの飲食ブランドを経営し、総店舗数は139店舗となります。6月に開園した上海ディズニーリゾートでは、自社レストランに加えアメリカ発祥のフュージョン料理「WOLFGANG PUCK」や航海テーマのレストラン「The BOATHOUSE」を代理し、 飲食店舗面積の約25%を確保しています。

 香港へ進出したのは2001年のことです。2012年には香港での上場も果たし、現在は傘下レストラン15店舗と上海以外で最も支店数が多い地区となりました。賃貸料や人件費などのコストが高いのが大きな挑戦ではありますが、香港は飲食業界が成熟しているという優位性もあります。プロフェッショナルな人材が多くいますし、外食文化が定着しているため利用者の数も安定しています。来年(2017年)で「上海小南国」は30周年を迎えます。この節目に香港の小南国を全面的にアップグレードしたいと考えています。メニューの調整以外にも、セントラルにある小南国の香港第1号店を改装し、新しいコンセプトレストラン「小南国1987」として香港の方々に紹介する予定です。


統一管理で安定した品質を全店舗で


多くの支店を管理する上で大きな課題となるのは、いかに安定した品質を提供できるかという事だと考えます。各地の実際の条件に左右されず、小南国のどの店舗でも上質な上海料理が味わえるように、当社は5つのセントラルキッチンを設置し、メインとなるメニューを全国の店舗に提供しています。一貫した管理を徹底し、食材や調理面での安全性はもちろん、全店舗で安定した本場の味を提供しています。他都市への展開も、敢えて加盟店形式にはせず、現地企業と提携しながら当社が自ら管理しています。店舗の立地や食事・消費の慣習などは現地企業の資源やノウハウを活用する一方で、料理の品質は当社がしっかり監修します。そうやって、各自の強みを活かした提携で、上海小南国は現在81の支店を展開することができました。


飲食文化の変化とともに進化


飲食店は常に飲食文化の変化に沿って進化しなければなりません。「上海小南国」は優雅な空間で「蟹粉小籠包(カニ小籠包)」や「椒塩元蹄(豚足の塩コショウ揚げ)」など伝統的な上海料理を提供していますが、近年の若者は気軽でお洒落な店を好みます。そこで、姉妹ブランドの「南小館」を2012年に香港で立ち上げました。カジュアルな価格で、「冷菜四小拼(前菜セット)」や「生煎包(生煎饅頭)」など手軽に楽しめるメニューを提供しています。インテリアも、シンプルでお洒落なものを心掛けています。オープンして間もなく反響を呼び、現在今年1月に開店したエレメンツ店を含め、香港で6店舗展開しています。


飲食+Eコマースの新展開


もう一つの新しい取り組みとして、小南国をはじめとする中国の42の飲食グループで飲食店やホテル向けの卸販売サイト「众美联商城(JMU)」を2014年に立ち上げました。今まで中国では、安全で安心な食材・食品や調味料を飲食業界向けに販売する集中したプラットフォームがありませんでした。飲食店やホテル、特に、起業したばかりのお店にとっては、仕入れ先を探すのも一苦労だったと思います。その局面を打破しようと、インターネットを利用した販売サイトを考案し始めました。そして、そのアイデアに共鳴した飲食ブランドが提携を結び、それぞれのネットワークを活かした卸販売サイトが生まれました。
 「众美联商城」で商品を提供しているのはどれも品質に定評のある大手企業ばかりです。そして、サプライヤーからしても、ひとつのプラットフォームから集中した販売量が確保できるため、よりお得な価格で商品を提供することができます。中国の代表的な飲食グループの知恵と資源の集大成といっても過言ではないと思いまます。実際に、2015年、「众美联商城」は16億人民元の売り上げを記録しました。そして、 Eコマースサイト「窩窩」と合併し、 同年6月8日に米国にある世界最大の新興企業向け株式市場「NASDAQ(ナスダック)」への上場も果たしました。今後は、「上海小南国」の「蟹粉(蟹肉ほぐし)」や蝦など当社が得意とする食品を徐々に商品化し、「众美联商城」で提供していきたいと考えています。インターネットの時代は共有の時代です。それぞれが持っている資源やノウハウを共有することによって効率化を図り、ワンランクアップの商品や、新しい商機が生まれることと信じています。



代表的な上海料理やモダン要素を取り入れたオリジナルの品々が味わえる上海小南国。胡さんのお気に入りは「黒松露河蝦仁(河えびのトリュフ炒め)」、トリュフが香りが際たつ小南国の名物メニュー。


PROFILE

フー ジェン

浙江省寧波市出身。1998年飲食グループ「浙江向阳漁港集団」に加入。同グループと上海小南国の共同プロジェクト・卸販売サイト「众美联」の起ち上げをきっかけに、2016年1月より小南国香港支社に赴任。香港では、同社のメインブランドである上海料理店「小南国」と「南小館」などグループ傘下の店舗の運営全般を監修。


さんを知るキーワード>

ジョギングでリフレッシュ


香港に来てからジョギングの習慣を身につけた胡さん。「健康な体がないと、仕事ができないので、リフレッシュを兼ねて走っています」とのこと。自宅から近いとのこともあり、時間ができたときは、緑溢れるヴィクトリア・パークで一走り。


お得意は地元の寧波料理!


飲食関連の仕事をしているだけに、料理するのも大好きな胡さん。寧波在住時は、ご当地の魚介類を使った郷土料理を家族や友人に振舞っていた。「香港に来てからは、忙しくて作れていないのですが、機会があれば料理したいと思います」とのこと。


旧正月はスタッフと恭喜発財


今年初めて香港で迎えた旧正月には、「小南国」の店舗を回り、スタッフに「利市(お年玉)」を贈呈。写真は、旺角店で撮影したもの。その後、チームメンバーとともに旺角の「花市(旧正月限定の屋台)」へ出かけ、旧正月の賑やかな雰囲気を満喫。




上海小南国香港支社

住所 Suite 3201-5, Tower One, Time Square, 1 Matheson St, CWB, HK MAP
電話 852-3759-0000

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