キーマンインタビュー

日電(中国)有限公司/NEC(中国)
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日電(中国)有限公司/NEC(中国)

  • エリア:虹橋・古北

Executive General Manager 塩谷 仁 氏

中華圏における

NECブランドのPC作りを

現地で支えるPCAO


一般消費者向けの大部分のPC生産を中国で行ってきた同社。1998年当時の立ち上げに参画して以来20年近く中国事業に携わり、駐在経験も豊富な塩谷氏に事業の変遷と今後について伺った。



“日本を超える品質の商品を作る”

 NEC中国は、中国及び東アジア地区のNECビジネスを取りまとめる地域統括会社(RHQ)としての役割を担っています。事業としましては、NEC-Grp各社がソリューション分野をメインに皆様の生活に役立つ社会環境作りをBtoBで広く展開しています。皆様の目に触れる製品ですと、コンビニエンスストアのPOSシステムや、プロジェクター等のハードウェア、空港の顔認証システム等を手掛けています。皆様の目に触れない製品ですと、自動車工場内の生産ラインのシステムや、一部の地方ではスマートシティの構築に参画しています。意外と知られていませんが、日本と中国を結ぶ海底ケーブルもNEC-Grpにより建設されたものです。
 その中で、私が管轄している部門、“Personal Computers Asia Office”(以下PCAO)では、中華圏におけるNECブランドPCの設計・生産・品質のマネジメントを行っています。現在は上海にヘッドオフィスを構え、5箇所のサテライトオフィス(松江×1、昆山×3、深圳×1)にてスタッフが契約工場の管理を行っています。これらのサテライトオフィスは契約工場の中にあり、そこで直接我々の製品を確認しています。OEM・EMSを行う工場に対して、発注側が入居して日常的にサポートをするケースは非常に稀です。我々の製品以外は流れない専用ラインを設け、“日本を超える品質の商品を作る”べく、PCAOのスタッフが三現主義の精神の下で契約工場内で活動し、お客様に最適な納期で安心と安全をお届けしています。
 PCAOによる工場管理の構想と具体的活動は、1998年に中国華南地区でスタートしました。当時は、中国製品は品質、特に信頼性において日本で販売できるレベルではありませんでした。そこで如何に品質を維持しつつ安価な製品をお客様にお届けできるかを検討した結果、現在のPCAOの前身となる組織を香港で私が立ち上げました。その数年後には殆どの生産モデルを華南地区で作るというビジネス形態が始まりました。20年近くの歳月の中で、契約工場とはコラボレーションという域を超え、もっと深いWin-Winの関係を築くまでに至り、彼らは私たちを顧客としてではなく、パートナーとして接してくださっています。時にはかなりの無茶を申し上げることもありますが、それを通じて成果が表れることを理解してくださっているので、お互いに垣根のない協力体制を築くことができています。一般的に品質管理というと生産ラインで検査をするというものですが、本当に品質を向上させようとすると、開発や設計にまで入り込まなくてはなりません。設計品質にものを言えるチームを2010年に上海で設立し、そこから品質と安全性が格段に向上しました。


マネジメントの困難さと“面子”

 月並みですが、文化の違いによるスタッフマネジメントの難しさはやはり中国ならではと言えます。PCAOの業務の場合、知識と経験に加え、プロジェクトマネジメント的に関係部門との良好な関係を保ちつつ、かつ業務をリードするスキルが必要になります。そこで感じるのは、彼らは業務の部門やチームなどの全体最適に関して無関心で、個人の個別最適が最優先だということです。当然色々と指導をして育成しますが、ある程度の水準に達すると転職してしまいます。事業を維持するためだけのマネジメントであれば、さほど難しくはありませんが、事業を進化させるために組織を動かし人を育てようとすると壁に当たります。特に“面子”に対する価値観は日本人と中国人では全く異なりますが、これは通り一遍のことではなく、個人個人によっても異なります。一粒一粒、味はあるがまとまらない炒飯のようですが、その“面子”を逆に活用してまとまるように意識すれば、その際に発揮されるパワーもまた、日本の比ではありません。中国マネジメントに長けた方というのは得てして、自分がいつ帰任するかということは考えていないものです。自分の帰任を見据えて仕事をしたところで、誰も付いては来ないからです。私は、中華圏の業務に関わって30年になります。そのうち、実際に現地に住んだ駐在期間は13年です。中国の文化をほぼ理解していると思っていますし、それに伴うマネジメント能力も備わっていると自負していますが、まだまだ自身の経験とスキルアップが必要だと考え日々努力しています


組織作りのための積極的な取組み

 2017年から、5年後を見据えた組織作り・人材育成・Team Build(モチベーション向上)に力を入れています。現在、私がPCAOの活動を順調に遂行できているのは、多くの優秀なスタッフのお陰だと思っています。但し、PCAOのスタッフだけで日本と対等の立場で会話できるかといえば、まだまだ経験とスキルが足りません。それを改善するためにまず行っているのが、PCAOの将来像の提示です。管理層のスタッフ一人一人にキャリア・ライフプランを尋ね、それに応じた成長ができるように具体的にビジョンを提示することで、モチベーションが向上しますし、信頼関係も構築されていきます。1対1のコミュニケーションに加え、各種Team Buildイベントを開催し、スタッフ一人一人との会話も増やしていくようにしています。こういった一連の活動により、ここ数年は退職者が極端に減少しました。また、将来の幹部候補も育ってきています。
 中国で“日本を超える品質の商品を作り、お客様に安心と安全をお届けする”というミッションは変わりませんし、現在は全ての目標を、ほぼ達成している状況にあります。しかしながら、政府施策でオートメーション化が進むなど、中国国内の生産工場の形態も大きな変換期を迎えています。歩みを緩めること無く、さらなる進化を加速していきます。また、製造業ではChina+1が言われて久しいですが、まだまだ中国生産は続くと思います。但し、第3国にシフトが始まっていることも事実です。PCAOでは、来る日の為に調査を開始し、すべての可能性に対し迅速に対応できる準備をしています。


私が立ち上げたPCAO構想が20年もの間続くとは当初は思っていませんでしたが、現在ではPCAOの活動無くしてはNECブランドPCの品質は維持できないとの言葉を頂くまでに重要な部門となっています。


9月に、松江と昆山の2地区でPCAOのTeam Buildイベントを開催し参加しました。スタッフのご家族にも参加していただき楽しい時間を共に過ごしました



PROFILE

プロフィール 
HITOSHI SHIOYA

1961年生まれ、群馬県桐生市出身。既婚(妻子は日本在住)。1981年NEC群馬に入社。生産技術を担当。1989年からPCの海外プロジェクトに参加。以降、香港(1998~2004)/上海(2010~2014)の駐在を経験。NECパーソナルコンピュータ(株)の品質保証部長、コンポーネント技術部長、商品開発本部長を経て現在2回目の上海駐在中。



塩谷さんを知るキーワード

モータースポーツ①

20歳の頃から、モータースポーツ競技を楽しんでいます。自動車で、ラリー/ジムカーナ/ダートトライアルの競技に参戦してきました。群馬ダートトライアル選手権では年間シリーズチャンピオンにもなっています。


モータースポーツ②


よく、「車が好きなんですね」と言われますが、そうではなく「車を操って競争する」ことが好きなんです。ちなみに一般道は安全運転ですよ。現在は中国駐在中ということもあり、さすがに競技には参加できませんが、帰国時は仲間を誘ってサーキット走行を楽しんでいます。

美食で安らぐひと時

上海では、もっぱら“旨い食事と旨い酒”でリフレッシュしています。特に日本料理と日本酒にはこだわりがあります。でも最近では、求めるレベルが高くなりすぎて、お財布的にはストレスが溜まる傾向にあります。

日電(中国)有限公司/NEC(中国)

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住所 長寧区婁山関路533号 金虹橋国際中心Ⅱ座9階03室PCAOオフィス MAP
電話 021-2329-3460

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