キーマンインタビュー

環球翔飛教育集団
  • ビジネス記事
  • キーマンインタビュー

環球翔飛教育集団

  • エリア:その他

董事長/創業者 李 欣立 氏

国際教育・友好交流に尽力
多くの国際人材を育成し
世界の友好交流の架け橋に


日本をはじめとする世界各地に学生などを送り出している同社。海外人材の導入を積極的に推進している日本としても看過できない存在だ。創業の経緯はご自身の日本留学に遡るという李董事長にお話を伺った。



留学の斡旋と交流イベントの実施

 当社は日中間の教育交流を深め、友好を促進する目的で、中国駐日大使館教育処、日本外務省、日本貿易振興会などの公的機関の後援及び助成により2001年に創業しました。主力事業の1つは高校生や大学生向けの短期留学の斡旋と、社会人を対象とした研修プログラムの実施です。日本のみならず、欧米や世界中に毎年5千人近くの方を送り出しています。語学研修のほか、専門知識の研学など内容は多岐にわたります。日本を含む世界中のトップ大学と提携していることが強みです。日本の7校の大学の中国事務所としての機能も請け負っているほか、その他日本だけで30校近くの大学と戦略的に提携しており、全世界的には100校近くの大学・高校と提携しています。更に国内リソースとしては、中国の200以上の大学、40近くの高校とも提携しており、それらの学校の中国人学生を海外へ送り出しています。日本への留学は、今後ますます人気になると思います。まずは短期留学を通じて、その地域の魅力に気付いて頂きたいです。
 もう1つは、日本の教育機関との交流事業です。両国の交流は言語だけに留まらず、実務的な人文・教育交流が最も重要だと思います。教育に携わる方たちが実際に顔を合わせることができるよう、交流会などの様々なイベントを運営しています。毎年中国から100校ほどの大学や高校の教育者を組織して日本へ帯同し、日本の50校ほどの教育者との交流の場を設けています。中日関係が困難な時期にあった2013年に、両国の交流を中断させてはならないという思いで、上智大学の創立100周年式典に合わせて第1回の中日交流会を実施したのが始まりです。最大級の中日の教育交流会であると自負しています。


創業の経緯と自身の原点

 私は20歳の時に日本へ留学に行き、日本語学校に1年ほど通ってゼロから日本語の勉強をしました。毎日6時間ほどアルバイトをしながら日本語を学ぶ日々でした。そして2000年に晴れて上智大学の法学部に入学しましたが、授業についていくのに非常に苦労しました。大学1年次は色々と不慣れだったこともあり、単位を取得できないこともありました。そして大学2年次になると、後輩たちに先輩として何かサポートをしてあげたいという思いで、上智大学中国人留学生会を発足させました。中国人のみのコミュニティではなく、中国語教室も立ち上げてお互いに言語交換をするなど日本人学生との交流も盛んに行いました。そのうち日本人学生が、学んだ中国語を活かして訪中したいと話すようになり、では私たちが案内しましょうということで学生企画として短期留学コースを立ち上げました。上智以外にも早稲田や慶應などの中国語教室へビラ配りに行き、中国に関心を持つ学生を上海や北京へ案内し、現地学生との交流を図りました。当初は短期留学のみでしたが、次第に長期留学を希望する学生が増加してきたため、長期留学コースも対応するようになり、併せて2004年に法人化しました。今年で15周年の節目を迎えます。事業の始まりは中国留学への斡旋というものでしたが、2006年から复旦大学や上海交通大学、北京大学などの中国人学生の日本への短期留学も手掛けるようになり、現在に至っています。
 累計3万人以上の留学生が当社のプログラムに参加しました。そのうち9割を中国人が占めています。創業から15年を経て、現在では世界中の名門校と提携するに至りました。2011年までは日本の大学とのみ提携していましたが、同年に東日本大震災が発生し、日本留学を希望する中国人学生が激減。そこで欧米向けの事業をスタートさせ、現在では欧米への留学生数が全体の4割ほどを占めるようになりました。ですが、当社の事業と私の原点は日本にありますので、政治的に困難な時期もありましたが、当社の社風である「努力+堅持」の精神で諦めることなく継続してきました。
 中国では毎日のように起業が繰り広げられていますが、存続していく企業はほんの一握りです。多くの企業は売上を伸ばすことばかりに重きを置いていますが、当社では少しでも学生たちの力になりたいという思いで事業を展開してきました。社会貢献も企業に求められる重要な役割の一つであり、その一環として奨学金を設立し、累計1億5千万元以上を日本の大学へ寄付してきました。また昨年、上智大学において中国人留学生会による奨学金を設立しました。留学生会の名義による奨学金としては他に類を見ないと思います。留学生会のOB・OGたちへ呼びかけて寄付を募り、1500万円ほどが集まりました。今年から2名の学生が受給しています。受給した学生が将来は留学生会の運営に積極的に参与してくれるような、そのような良い循環を作ることができたら幸いです


目指すは包括的な留学サービス

 将来的には、留学前の準備研修、そして留学中のサポート、更にはその後の就職支援といった留学に関するワンストップサービスを提供していきます。Online授業のほか、北京外国語大学の予備クラスや、日本における進学塾も運営していますので、準備研修や留学中のサポートは充実していますが、その後の就職こそが留学生にとっては重要です。現在既に学生を日系企業に訪問させたり、インターンシップを斡旋したりなどといったことを行っていますが、SPIの対策支援などを含めた包括的なサービスを作っていきます。特に日本では現在、少子高齢化もあって海外の優秀な人材の導入を推進しています。アジアや欧米の優秀な人材を日本へと呼んできて、研修・留学・就職できるような仕組みをいち早く構築したいです。また、近い将来にはベンチャーキャピタルから融資を獲得できる見込みで、それが実現できれば年間1万人の留学生を海外へ送り出せると思います。より多くの学生を送り出したいですし、海外研修を通じて人生や価値観が大きく変わるような魅力的なプログラムを作りたいです。最終的には日本の証券取引所に株式を上場させることを視野に入れています。



大々的な宣伝は行わず、地道に草の根レベルでの事業を展開しています。困難な時期もありましたが、会社の理念通りに諦めることなく、そして私自身好きなことだからこそ続けることができました。


2018年11月26日、兵庫県淡路島において第5回中日教育交流会を盛大に開催しました。116校もの中日両国の著名な大学・高校の計400名余りの教育者の方々に出席頂き、交流を深めました



PROFILE

Xinli Li

1978年上海生まれ。1998年より日本留学。2004年、上智大学法学部卒業。2001年、上智大学中国留学生会創立、初代会長に就任。同年、日中文化交流センターを創立。2002年、全日本中国留学生学友会の事務局長に就任。2006年、早稲田大学大学院公共経営研究科修了。2004年、翔飛(日中文化交流センター)を法人化し、現在に至る。2019年、翔飛創立十五周年を迎えた。



李欣立さんを知るキーワード

最高の留学生活

アルバイトをしながら通った日本語学校、学生創業を経験した上智大学、事業の礎を築いた早稲田大学大学院と、日本での留学時代は苦労が絶えませんでしたが、それでも最高の留学生活でした!


翔飛にて過ごしてきた日々


「一生青春、一生感動!」の思いの下、毎年5,000名の中国人大学生を海外へ送り出してきました。学生とともに成長してきた翔飛での日々は、私にとって欠けがえのない財産そのものです。

留学生会奨学金の設立

「一日一善」。有志者とともに上智大学中国留学生会奨学金を立ち上げました。若き日に受けた恩に少しでも報いたいですし、この奨学金をもとに日本と中国の更なる友好交流が促進されることを願っています。

環球翔飛教育集団

環球翔飛教育集団

住所 楊浦区淞沪路619号中航天盛広場A棟1801室 MAP
電話 021-5566-1085

ピックアップ

Concierge
コンシェルジュ公式App

CCG Concierge

上海・大連への
便利な街案内&生活情報アプリ!

ダウンロードはこちら
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード

ピックアップ

Concierge 公式SNSアカウント
Concierge 公式SNSアカウント
最新の情報を
タイムリーにお届け!
QR

公式WeChat公众号:conciergesh