キーマンインタビュー

日本九州旅客鉄道株式会社上海代表处
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日本九州旅客鉄道株式会社上海代表处

首席代表(所長) 小林 健太郎氏

中国から一番近い日本へ!

鉄道の魅力を通じて

九州をPRしていきたい


鉄道事業はもちろん、不動産・駅ビル事業など幅広い事業を行うJR九州。九州を訪れる訪日旅行者に 「JR九州レールパス」を選択してもらうための戦略とは?



JR九州の中国事業


 九州旅客鉄道株式会社(JR九州)は、九州エリアの鉄道路線を管理運営しています。また、旅行業や不動産・駅ビル事業から農業といった事業も手がけています。上海事務所は、2010年4月に外食事業など現地事業の推進と中国から日本への観光客誘致を目的として設立されました。外食事業については現地法人「上海JR九州フードサービス」を設立し、12年2月に「赤坂うまや」1号店が静安寺に開業、現在5店舗を運営しています。
 今年で6年目を迎える上海事務所では、外国人向け鉄道フリーパス「JR九州レールパス」を中国の方にご利用いただくためのPRを主に行っています。JR九州レールパスは、外国人が当社の観光列車や九州新幹線をはじめとした列車に乗車し、九州各地の素晴らしい観光地を周遊することができるという、個人旅行のお客様には非常に使いやすいパスとなっています。現在、韓国や台湾、香港など個人旅行が盛んな地域から九州を訪れるお客様がレールパスを使用することが多いですが、中国本土は、これから大きな成長が見込めるマーケットだと考えています。


九州エリアの知名度向上


 私が上海に赴任した当時、九州の知名度は今と比べるとあまり高くありませんでした。旅行先の目的地として九州エリアの知名度を高めていくことが第一で、その次のステップが、旅行の移動手段としてJR九州レールパスを選択していただくことではないかと感じました。もちろんレールパスのPRにも力を入れていましたが、九州エリアの知名度の向上、中国人の方々に「九州に行きたい」と思わせる魅力をいかに訴求していくかも、併せてPRしていく必要を感じました。当社だけでできることには限りがあり、九州各県市の上海事務所の方々と一緒に、九州ならではの魅力を伝えていくことが非常に重要だと考えています。そのため、様々な観光PRイベントなどに「九州エリア」として参加したり、微博・微信・ホームページなどでの情報発信、雑誌の九州特集ページの後に、具体的なモデルコースの掲載をレールパスの紹介とともに行ったりしています。
 九州の魅力はやはり温泉と食だと思います。温泉は別府や由布院、嬉野、黒川、霧島、指宿など各県に様々な泉質の温泉があり、食も海鮮から牛肉、鶏肉、豚肉、野菜といった食材が豊富に揃うので、一度九州に来ていただければ、満足していただけるのではないかと思っています。


鉄道そのものを観光素材に


 以前に比べると、JR九州レールパスを知ってくださる方も増え、お客様の反応も変わってきたと感じています。ご利用も順調に伸びており、手応えを感じています。九州の知名度も、赴任当時と比べると高くなってきました。最近では、単なるパス購入の問い合わせだけでなく『「ゆふいんの森」に乗るなら、どちら側の座席がより眺めを楽しめるか』といった、より具体的な質問が増えてきており、それに伴って、提供する情報の質なども変わってきています。また、博多駅を中心にレールパスの引換を行うお客様が非常に増えており、外国語対応の人材を増やしたり、「ゆふいんの森」の車内ではWi-Fiサービスを提供したりしています。そういった整備を進めることで、外国人のお客様の満足度を高めていきたいと思います。
 また、当社では観光列車を「D&S(デザイン&ストーリー)列車」と呼んでおり、このキャッチフレーズが象徴するように、鉄道を単なる移動手段として捉えるのではなく、鉄道に乗ること自体を観光として捉えていただくようなPRにも努めています。由布院を走る「ゆふいんの森」や、雄大な阿蘇の景色を親子が一緒になって楽しめる「あそぼーい!」、鹿児島の竜宮伝説の地を走る「指宿のたまて箱」など多数のユニークな列車を九州内で運行しています。こういったストーリーを持った列車と、九州各地の魅力的な観光地を組み合わせて紹介していくことも必要だと考えています。
 中国では今、団体旅行から個人旅行へのシフトが急速に進んでいることから、個人旅行のお客様に利便性の高い「JR九州レールパス」を利用して、九州旅行を楽しんでもらうチャンスだと考えています。また、九州各地で展開している駅ビルやドラッグストア、駅に隣接したホテルなど、当社グループ全体の魅力などもPRしていきたいです。
 今後も引き続き、九州各県市の上海事務所の皆様とも一緒に活動させていただきながら、九州エリアのPRに取り組んでいきたいと思います。




 「訪日旅行経験者が増えることでリピーターになる可能性が高くなり、そのリピーターのお客様に九州を選択してもらえるチャンスも増えていくと思います。JR九州レールパスに留まらず、当社グループ全体のPRもしていきたい」と話す


PROFILE

日本九州旅客鉄道株式会社上海代表处

首席代表(所長)

小林 健太郎氏

 福岡県北九州市生まれ。九州大学法学部卒業後、2000年に九州旅客鉄道株式会社(JR九州)入社。駅・車掌・列車指令業務の後、鉄道事業本部では列車ダイヤ改正、宣伝担当として勤務。小倉駅副駅長を経て、2012年9月に語学留学生として上海へ。2013年6月から上海事務所長。


小林さんを知るキーワード

最初の気持ちを今も胸に


 誰もが知る、この言葉が座右の銘だという小林さん。「入社した時や上海に赴任した時の思いを忘れずに過ごしていくことが大切だと日々感じています」


上海赴任時にもらった万年筆


 上海に赴任する際の送別会でプレゼントされた万年筆をいつも持ち歩いている。「いろんな人に助けられて今があることを、この万年筆を見るたびに思うようにしている」とか


旅が最高のリフレッシュ


 西安に同僚らと一緒に旅行したときの思い出の一枚。「遠近を問わず、旅でリフレッシュするのが好きです。ただ、最近はあまり行けていないですが」と話す


日本九州旅客铁道株式会社上海代表处

延安中路1440号阿波羅大厦2C02-03室
6133-1838
www.jrkyushu.cn


詳細は日本九州旅客鉄道株式会社上海代表处

日本九州旅客鉄道株式会社上海代表处

住所 上海市静安区延安中路1440号阿波羅大厦2C02-03室
電話 021-6133-1838

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