Concierge上海2015年10月号
  • エキスパートに聞く!パワーアップ術【不動産編】
  • エキスパートに聞く!パワーアップ術【不動産編】

    最近の動向から今後注目すべきエリアやビルまで、不動産のプロに根掘り葉掘り!

漢中路駅・南京西路駅・虹橋火車駅

今後キーとなる注目エリアはここ!


上海への進出もある程度進み、現状のオフィスの不便さが浮き彫りになってきたという企業も少なくないだろう。進出時は必要最小限のオフィスに入居していたが、人員の増加で手狭になったり、動線の効率が悪い、ビルのグレードが低く企業イメージにそぐわない、複数に分散している事務所を一箇所にまとめたいなど、企業が抱える悩みは様々だ。そこで、思い切ってオフィス移転に踏み込むことで、現状の課題を改善し、業務のブラッシュアップを目指すケースが増えている。しかし移転の成功は、物件や立地の良しあしにかかっていると言っても過言ではない。今こそ上海のオフィス物件事情を知って、将来的な移転成功への道のスタートを切ろう。


家賃条件に見合えば、
区外へ移転するケースも


数々の企業のオフィス移転に携わってきた杏林不動産・総経理の宋昕さんによると、「ネームバリューのある陸家嘴など、引き続き浦東エリアに拠点を構えることを希望される企業は多いです。しかし、更新時の賃料の高騰などの理由により、ここ数年、脱・浦東を検討する企業もじわじわ増加中。移転先として人気が高いのが、浦西の新興エリア。家賃や環境を考慮して、静安寺や人民広場といった中心地から、数駅分郊外へずれたエリアに注目が集まっています」。これまでは手続きが煩雑なことから、区を越えての移転は避ける傾向にあったが、賃料の安さを重視して、浦西の中心地から区外へ移転する事例も見受けられるとか。とくに日系企業の場合は、将来的にコストダウンが見込める「お得な引越し」を目的として移転先を探すケースが多いようだ。


静安区との合併も決め手
今後の注目株は閘北区!


今後、移転先を検討する際にもっとも注目すべきエリアとして、宋さんが挙げるのが、地下鉄「漢中路駅」付近。駅名としてはまだメジャーではないかもしれないが、実は上海火車駅から1号線で1駅、人民広場駅からもわずか2駅という立地の良さに加え、今後12・13号線の開通が実現すれば、南京西路駅へも乗り換えなしでアクセスできるようになるという。宋さん曰く「漢中路駅界わいを含む閘北区はもともと下町のイメージが強かったエリアですが、いまやオフィスビルも建ち並び、今後は長寧区のような環境に整っていく可能性が充分あります」。今年6月、漢中路駅から徒歩3分の立地に、注目物件「嘉里企業中心」(※右ページ下はイメージ写真)が誕生。Ⅰ座に続き、Ⅱ座もオープンしたばかりだ。「今はまだ地下鉄12・13号線の開通前ということもあり、閘北区物件の家賃は比較的リーズナブルな水準を保っています。ただ今後、区内に日本人も御用達の百貨店「久光百貨」の2号店がオープンを予定していることや、先日、閘北区と静安区の将来的な合併が発表されたことにより、今後、このエリアへの注目度がさらに高まっていくことが予想されます。当然、家賃の値上がりも想定されますので、今のうちに、移転先として検討されることをおすすめします」。



地下鉄1号線・漢中路駅前に、今年6月にオープンしたオフィスビル「嘉里企業中心」。閘北区きっての注目物件は、今のうちからチェックしておくのが吉


静安区の新ランドマーク
高級モール・興業太古匯


さらに、宋さんが注目のオフィス物件として挙げるのが、南京西路駅の東側一帯に、目下、開発中の大型スポット「興業太古匯」。多くの施設を手がけてきた香港系の開発会社による物件で、ショッピングモール、ホテル、オフィス棟が一体となった一大エリアだ。2016年の正式開業を目指すこのビル内には、世界の著名ブランドなども多数入居予定なので、高級スポットとして話題を集めること間違いなし。静安区の新たなランドマークとして期待されている。アクセスや環境の良さ、ネームバリューともに申し分のない物件と言える。「以前は、静安区のオフィスエリアといえば、恒隆広場など外資系企業も多く入るビルが揃う南京西路駅界わい。それがここ数年、オフィスビルの増加により、静安寺駅周辺を拠点とする企業が増えました。しかし、この興業太古匯の開業によって、南京西路駅付近が、再び脚光を浴びると予想します」。


国際展示場にもほど近い、
虹橋火車駅周辺も穴場!


市中心部から若干離れた立地としては、地下鉄2・10号線「虹橋火車駅」から「虹橋空港2号ターミナル駅」に至るエリアにも注目だ。今年の国際モーターショーの会場にもなった巨大なコンベンションセンター「国家会展中心」があるエリアで、周辺に住む人口も増加傾向にあり、今後の可能性を秘めた立地。 「何もなかった土地が、ビルの開業や周辺環境の充実によって育っていく……浦東の花木路駅周辺にも似た進化を遂げるのではないかと注目しています」と宋さんも話す。「このエリアでは、オフィスビルやモールの建設も、すでに多数始まっています。かつ今なら、格安の家賃で入居できる物件もあるので、将来性を見据えた移転としては、イチオシのエリアと言えるでしょう」。注目のビルのオープンにより、今後、ますますの変化が予想されるオフィス物件分布図。プロの指南を受けながら、早い段階から移転先を検討しはじめ、契約に踏み切るのが賢い選択だろう。



目下、急ピッチで開発中! 南京西路駅東側エリアに新しく登場するスポット「興業太古匯」は、ブランドショップも多数入るショッピングモール、ホテル、そしてオフィス棟が融合した大型ビル。静安区の新たなランドマークとして期待が高まっている。2016年全面開業予定



創業13年、仲介実績4,800件を誇る不動産会社。オフィスから飲食店、住宅まで業務範囲は広く、日系企業からの信頼も厚い。オフィス移転を検討する企業に向けて作成するオリジナルの「不動産分析表」では、引越しに要するコストと、移転することで軽減される賃料負担のバランスを細かくチェックし提案。移転に関するコンサルティングならお任せ!


杏林不動産の詳細は→上海杏林房地産諮詢有限公司



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