料理長こそが店一番の看板。料理人の腕が織り成す料理を食べに、開店したばかりの寿司屋と新料理長が就任したこの２店に行ってみよう。

店主

植原隆弘さん（32）

勤務日：毎日

言語：日本語、英語、広東語

趣味：スポーツ観戦

若き大将のこだわりを随所に生かし
家庭の温かさ備える高級寿司屋

18歳で料理の世界に飛び込んでから寿司一筋14年。カウンター越しにお客さんの反応を直に感じられるのが板前の一番の魅力だと話す植原さんは香港の人気寿司屋「すし廣」で8年間勤めていた。満を持して、今年1月に独立開業、10席のカウンターとテーブル席１つのみの隠れ家的寿司屋をオープンした。「値段は高級ですが妻とやっている店なので、アットホームに感じてもらえると思います」と話し、食器も家庭的な温かさを感じられるものを選んだという。夜は$1,400前後のおまかせコースのみを提供するここ、寿司のほかには「自分がお酒が好きなので、酒に合う料理が多いかもしれません」と植原さん。
　全席目が行き届くようにと、高級店でありながら個室は作らず、カウンター席も角を除いた滑らかなカーブに仕上げ、居心地良さを追求。若き大将のこだわりを随所に反映した同店で鮮度抜群の料理をぜひ味わってみて。

夜はおまかせのみのため、おすすめは９貫の寿司と巻物が付いたランチセット（$380）。日本直送の新鮮なネタを赤酢を使ったシャリで

植原

住：Shop A, G/F, Sun Ho Court, 
29-31 Tung Lo Wan Rd, CWB, HK　

☎ 2359-4700

営：12:00～14:30（L.O.）、
18:30～22:30（L.O.）　休：月

Facebook: ueharasushi

交：銅鑼湾駅F出口から徒歩8分

料理長

渡邊賢二さん（38）

勤務日：毎日

言語：日本語、普通語（少々）

趣味：ギター

一品のみのオーダーも歓迎!?
新料理長による新たな「和食」コンセプト

日本料理「岡田和生」の料理長に就任した渡邉シェフはキャリアを寿司屋でスタート。日本料理「車屋」で料理の礎を築き、ホテルレストランを経験した後、銀座で10席のカウンターのみのお店を経て、新生「岡田和生」の料理長に抜擢された。今までは寿司を中心としたおまかせを提供していた同店だが、「和食」をコンセプトに再出発。「食べてもらわないと始まらない」と渡邉料理長はアラカルトメニューを開始すると共に、香港の有機野菜などを取り入れ価格も親しみやすくした。そんな同氏が一番こだわるのは和食の「命」であるダシだ。「毎日同じダシはひけない。それが料理の難しくておもしろい部分」と話す。席数88の大きなレストランのここでも、直に反応を見たいとひとつひとつのテーブルを回り、感想を伺うという気さくなシェフ。来店者全員に出す季節のお届け（$150）だけでもまずは食べに来て欲しい」と話した。

香港の野菜も取り入れている10種の有機野菜サラダ（$100）はそれぞれの野菜に合った調理法でひと手間加えている。お造り盛り合わせ8種$980～

岡田和生

住：5/F, Harbourfront Landmark, 
11 Wan Hoi St, Hung Hom, KLN 　

☎ 3746-2722

営：火～金18:00～23:00 ／
土・日11:30～15:00、18:00～23:00　休：月

交：尖沙咀漢口道からミニバス６Xで終着駅下車、
紅磡駅からタクシーで約6分