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アプリのチカラ アプリの可能性
アプリの現在、そしてこれからの可能性を紹介します。
クライアントの声を聞く。
アフターサービスに注力することで
さらにアプリは進化する
NEC信息系統(中国)有限公司
大連分公司 流通サービス開発事業部
業務総監 中谷英一さん
ここ大連では、もともと日本NECのオフショア開発拠点として業務に当たってきました。そんな中、中国国内市場へ切り込むべく、新たな商品開発チームを結成し、昨年9月にその第一弾として誕生したのがこの「知恵点」。iPad、アンドロイド端末にて利用できる、汎用性の高い飲食店向けアプリとなっています。
最近ではタブレット端末を使用したいわゆる「電子メニュー」を使う飲食店も増えましたが、機能は閲覧のみといったところが多い。しかしこの「知恵点」には、写真や価格などメニュー内容を手軽に随時更新できるほか、多言語切り替え表示、会計機能、ホスト端末での売り上げ分析で人気不人気のメニューの可視化による安定した在庫の確保が可能となるなど、アプリならではの多数の機能を含みます。
現在、江戸前さまにモデル店としてご利用いただいています。導入後は弊社スタッフもその機能をフル発揮させるため店舗にて一週間立会い、使用方法の指導や意見交換を行い、フィードバックを行いました。アプリは一旦商品化し、市場に出ても進化をとどめることがありません。今後も店側、来店客側へメリットをもたらす便利な機能を増やすべく、微信(we chat)を使っての座席予約機能も検討中です。
クライアントのみならず、アレルギーや宗教的要因で食べられない食材をこの知恵点でチェックできることで、世界中の多くの方々へ、安心して使ってもらえるアプリを目指し、中国市場開拓と同時に日本への逆輸入も視野に入れています。
ゲームアプリ運営の裏舞台で、世界を相手に業界が変化するスピードを感じながら
NHN ST モニタリングチーム
チーム長 小川達雄さん
私どもNHN STは二大事業として、アバターデザインを中心にローカライズやカルチャライズを含めたアプリゲームの開発およびゲームアプリの運営・管理(モニタリング)が挙げられます。開発では代表的なものとして「チョコットランドSP(RPG)」、マジモン(カードゲーム)」、「comico(webコミック)」など、これまでに30タイトル近くを手がけています。それに対し、すでに運営するアプリゲームを監視するのが「ゲームマスター」と呼ばれるモニタリングチームです。それぞれのゲームやコメント欄の監視、不正な行為や書き込みがあればその対応と削除、不具合発見時は開発部への報告を24時間交代制で行っています。さらにアマチュア漫画家が自由に投稿できるwebコミック「comico」では、投稿された作品が掲載規定にあっているかチェックするなど、業務は多岐にわたります。
スマートフォンやタブレットの急速な普及に伴い、ゲームアプリも急激な発展を見せています。現在は日本や韓国や欧米圏のゲームをローカライズし、日本、中国、韓国といったアジア全域を相手に、以前と比べてグローバルな職場となりました。新しいモノ、流行がどんどん変化していくスピード感を楽しめるのも、この業界の魅力のひとつといえます。
そんな時代の先を走るべく、昨年9月よりゲームアプリ専門部署が設立されました。アプリ業務から派生して、現在では売り上げ分析といった経営サポート、イベント企画に関する仕事も増えつつあります。グループ内でもこの大連拠点が扱う業務ウエイトは年々拡大しており、非常にやりがいを感じています。
端末ひとつであらゆる業務を一括管理。リアルタイムな情報共有を活かす
NTTコミュニケーションズ(中国)有限公司 大連分公司・瀋陽事務所
総経理 斉藤俊彦さん
弊社では3年前よりタブレット等を使った企業向けモバイルソリューションの提案を行っています。タブレットの長所といえば持ち運びに便利で、通信環境があれば離れたところにいてもアクセスが可能。こういった点からも外回りの多い営業職にとっては最高のビジネスツールとなります。現在当社で提供しているサービスとしては、サービス業向けのものですが、お客様情報、商品リスト、在庫管理、訪問先での日報入力、見積書作成、発注作業などその場でひとつの端末ですべてが可能です。管理者側にとっても、営業活動の確認、予実管理などタイムリーに把握ができます。こういった業務の効率化、情報の共有こそが企業におけるモバイルソリューションの醍醐味といえます。
その一方でアプリの開発費もそうですが、多数の端末導入コストなども企業にとっては大きな問題となります。社員個人のタブレットやスマートフォンにアプリをインスト-ルし使用するという形も可能といえば可能ですが、盗難や紛失時のセキュリティリスク、機種やOSのばらつきによる不具合も懸念されるかと思います。そこでこういった問題にも対処すべく、リモートロックや初期化、制御システムなどのトータルセキュリティシステムといった商品もご提案しています。
アプリの活用は個人レベルでは十分浸透してきてはいますが、企業単位となると、アプリでできることに対する可能性が大きすぎて、逆にイメージがつきづらいかもしれません。しかしながら最近になり、一般企業やサービス業のお客様から問い合わせも徐々に増えてきました。千差万別の企業様のニーズにあわせ、私どもの知識と技術力を以って「アプリ」という形にし、業務の効率化に大いに貢献できるモバイルソリューションは、これからもさらに注力すべきところです。
何百万人、何千万人というエンドユーザー。彼らの要求、信頼を受け挑む大きなやりがい
億達信息技術有限公司
(YIDATEC)
モバイル事業部 開発部
部長 梁日棚さん
YIDATEC モバイル事業部は2009年に開設、2010年より対日事業を開始。大連におけるモバイルアプリ開発事業のイノベーターとして現在は中国国内(テンセント、アリババなど)、日本、欧米向けアプリ開発、管理を行います。
対日向けでは日本最大級飲食店情報検索アプリほか、これまでに約40の案件を手がけてきました。パッケージソフトとは異なり、モバイルアプリは、ひたすらスピード勝負。企画から配信まで最短で約1カ月~3カ月という短期間のものも。まずシンプルな状態で配信し、そして実際にエンドユーザーに使用してもらいながらバージョンアップしていくのが一般的です。無料のものも多く、気軽にダウンロードしていかに早く使ってもらいユーザー数を伸ばすかが鍵となります。
業務開始から5年が経過し、当初は100%が一般消費者向けアプリでしたが、現在では社内ワークフローシステム、人事・顧客管理、社内教育用といった企業向けアプリが増えています。アプリの数でいえば、圧倒的に一般消費者向けのものが多いのですが、業務ボリュームからいえば現在約半々といったところです。これも大きな変化であり、最近の動向といえます。その背景には、数年前まではごく一部のユーザーでしかなかったものが、スマホやタブレットが一般層に浸透し、抵抗なく使える人が増加したこと。さらに脆弱とされていたセキュリティの問題が解決され、品質が向上したこと。端末価格の低下など要因はさまざまで、企業でもスマートフォンやタブレット端末を積極的に取り入れる姿勢が高まってきた結果といえます。
以前はクライアントのニーズどおりに開発してきましたが、現在は使いやすさ(UI)の提案、サポート面において200人体制のテスト部隊など、高品質のものを提供し続けること、莫大なユーザー数を誇るアプリに携わり、彼らの要求に応え信頼を得ることが私たちの最重要課題です。