ツールを生かして育む親子の絆と時間

池永澄昭さん（42）会社員

純子さん（39） 有吾くん（11） 爽乃ちゃん（7）
大連歴：4年2カ月

この春より開発区での生活をスタートした池永ファミリー。さらに充実したライフスタイルへ期待も高まる

　元々は市内で暮らしていたが、子供たちが通う日本人学校の移転に伴い、開発区に越してきたばかりの池永さん一家。
　澄昭さんはサッカーチームに所属し、出張や仕事がない限りは休日は試合に汗を流し、若いメンバーからも慕われる兄貴分。有吾くんも少年サッカーチームに所属。活動日には親子揃って参加し、息子が練習に励む様子を温かく見守る。
　「上のお兄ちゃんとはサッカーを通じて交流も多いですが、女の子はやはりお友達や妻と過ごすことが多いですね。妻がピアノをたしなむので、下の子に教えています」。
　そんな中、父子3人揃って楽しむのが電子ゲーム機での通信プレイ。3人仲良くソファに並び、お互い情報交換しながら進めていく。仕事で忙しく過ごす澄昭さんにとって、子供たちと賑やかに過ごせる貴重なひとときだ。
　「市内に住んでいた頃は、お友達同士など子供たちだけで外へ遊びに行かせることなく、必ず大人が同伴する形で子供たちもどこか窮屈だったかもしれません。今住んでいるマンションはセキュリティはもちろんですが、見通しの良い大きな中庭があり、部屋の窓から見下ろせば子供の姿が確認できるので、安心して遊ばせています」。
　忙しさに追われるのは場所が変われど同じだが、日本と比べ、今の大連での生活は比較的時間がとりやすいと語る澄昭さん。
「毎日がタイムリミットといってもおかしくないくらい、子供たちはあっという間に大きくなってしまいます。この一瞬を大切に少しでも子供たちと多く触れ合い、理解する時間にしてくれれば」と語る純子さん。その期待に十分応えてくれているようだ。
　お父さんにもっとこうして欲しいことはないの？ という質問に、有吾くんはしばらく考えて「特に無い〜」、爽乃ちゃんもお兄ちゃんにあわせ「とくにない〜」と（笑）。お父さんへの評価は既に満点といえる。

一緒にサッカーできるのも今のうち。少しずつでも上達していく有吾くんを見るのが楽しみな澄昭さん。「チームコーチや運営の役員さんにも感謝です！」。

子供たちが大好きな労働公園の釣り堀。毎回誰が一番釣れるか勝負。見物や隣で釣っている中国人の人とのコミュニケーションも楽しみの一つ。

親子をつなぐアイテム

通信ゲーム

ゲームは1日1時間というルール。それぞれにキッチンタイマーを持たせ自己管理を。「お兄ちゃんがしっかりしてくれているので、妹もそれに見習う感じでよい習慣になっています」。

大連ライフ2年目突入
はじめての好シーズンを家族で楽しくすごしたい！

金井亮平さん（34）会社員
あづささん（38） ひよりちゃん（9）
那由太くん（3）　蓮くん（1）
大連歴：1年2カ月（妻、子供10カ月）

妻のあづささん、幼い弟たちの面倒を見る長女ひよりちゃん。二人がいるから安心して家を任せられると語る亮平さん

　昨年大連に赴任し、ようやく一年を迎え異国生活にも慣れてきたという金井さん一家。しかし月の半分は国内出張に赴き不在がちという亮平さん。
「まだ小さな子がいるので、外出もままならない妻のためにも、私がいる週末は、買物につきあい、外食を楽しむことが家族のレジャーになっています」。お肉好きな金井一家。ゆったりしたお座敷のある焼肉店へ出向くことが多いとか。また幼い那由太くん、蓮くんとお風呂で過ごすことも亮平さんの大切な時間だ。
　日本人コミュニティの中で、保護者たちが子供たちを皆で見守るという意識が非常に高く、子供たちも年上が年下の面倒を見、思いやりのあるお子さんも多く感じるというあづささん。
「うちのマンションにもさまざまな年齢のお友達がいますが、プレイルームで遊ぶ様子を見ていて、娘が年下のお友達に働きかけをしている姿を見ていると、成長ぶりを感じます」。
　現在日本人学校に通う長女・ひよりちゃんは中国語に興味を持ち、学校の授業とは別に学びに励む。子供の吸収力はスピーディーで、今では両親の発音を矯正することもあり、両親揃ってたじたじになることも（笑）。保護者間や子供たちの交流、そして中国語学習。日本では気にも留めなかったことに目を向け、家族揃って充実した生活を送る。
　昨年8月より大連暮らしをスタートさせたあづささんと子供たちに向け、亮平さんには決意があった。
「家族が引越ししてきてからすぐに寒くなってしまい、末の子も生まれて間もなかったので、レジャーらしいレジャーに今まで行くことができませんでした。しかしこれから緑豊かで一番気持ちよい季節をを迎えることで、今からレジャースポットを調べて、家族で遊びに出かけようと考えています。限られた大連駐在生活、家族みんなで心に残るものにしたいですね」。

国際村でのクリスマスパーティーにて。さまざまなアトラクションがあり、子供たちも大喜び。居住者間の交流の場が多いのも海外日本人コミュニティならでは。

初めての大連の冬を迎え、雪遊びを満喫。あまりの寒さに親としては早々に帰りたかったですが、子供たちの雪遊び欲は一向に収まることなく……（笑）

親子をつなぐアイテム

ピアノ

中学生の頃自己流で始め、耳コピで演奏するほどの腕前を持つ亮平さん。ひとたび弾きだすと子供たちが集まり、お邪魔……ではなく、連弾や合いの手を入れてくれるようです（笑）。