わかる税務

- ビジネス記事
- わかる税務
上海衆逸企業管理諮詢有限公司
関税法
2024年4月26日の第14期全国人民代表大会常務委員会第9回会議において関税法が採択されました。関税法は、関税の徴収及び納付を規範化、輸出入の秩序を維持、対外貿易を促進、高水準の対外的な開放を推進、高品質な発展を促進、国家の主権と利益を維持、納税者の合法的権利及び利益を保護するために制定されています。
関税法の主な内容は以下の通りです。
関税の対象
中華人民共和国に輸出入が許可された貨物、入国する際に携帯した物品が関税の対象となります。輸入貨物の受取人、輸出貨物の発送人、入国する際に携帯した物品の携帯者又は受取人は、関税の納税者となります。越境電子商取引の少額輸入を行う電子商取引プラットフォーム事業者、物流企業、通関企業、法律、行政法令により源泉徴収義務を負う法人及び個人は、関税の源泉徴収義務者となります。
個人が合理的な範囲内で自身が使用するために入国の際に携帯した物品は、指定された金額内は関税が免除されます。
税率
税率は以下の条件によって決定されます。•輸入関税には最恵国税率、協定税率、特別優遇税率、通常税率が設定されます。
•輸出関税には輸出税率が設定されます。
•関税割当管理が実施される輸出入貨物には、関税割当税率が設定されます。
•一定期間内において暫定税率が適用される輸出入貨物は暫定税率が適用されます。
納税額
関税は価格、数量、価格と数量を複合した方法で徴収されます。輸入品の課税価格は、取引価格及び中国までの輸送、関連費用、保険料に基づいて確定されます。取引価格とは、中国で商品を販売する際に買い手が売り手に支払う金額であり、直接及び間接的な支払いが含まれます。輸入品の課税価格には以下の費用が含まれます。
1.買い手が支払うコミッションや仲介手数料
2.商品に付随する容器の費用
3.買い手が支払う包装資材や包装労務費
4.商品の生産及び中国での販売に関連する費用
税制優遇及び特殊事例における関税の徴収
以下の輸出入貨物、入国する際に携帯した物品は関税が免除されます。(一)国務院が定める免税枠内の貨物
(二)商業価値のない広告品及びサンプル
(三)輸出入で輸送する際に必要な燃料、資材、食品
(四)税関の通関前に損傷または喪失した貨物、入国する際に携帯した物品
(五)外国政府又は国際組織からの無償提供物資
(六)中華人民共和国が締結又は共同参加した国際条約、協定で関税免除が定められた貨物、入国する際に携帯した物品
(七)関連法令により免税される他の貨物、入国する際に携帯した物品。
徴収管理
輸出入貨物の納税者及び源泉徴収義務者は、申告を完了した日から15日以内に税金を納付しなければなりません。税関の規定に従い条件を満たし、保証を提供した場合、翌月の第5営業日までに税金をまとめて納付することができます。
法的責任
以下のいずれかの状況に該当する場合、税関は警告を行い、状況が深刻な場合は、30,000元以下の罰金が科されます。(一)納税義務を履行していない納税者が、合併又は分割の状況にあり、合併又は分割する前に税関に対して報告していない場合
(二)納税者が減税、免税を受けた物品、保税品の監視期間中に、合併又は分割、その他の資本再編の状況を税関に報告していない場合
(三)納税者が納税義務を履行していない、又は減税、免税を受けた物品、保税品の監視期間中に解散、破産、又はその他の法的な理由で事業が終了した状況にあり、清算前に税関に報告していない場合
本法は2024年12月1日から施行されます。同時に、『中華人民共和国進出口関税条例』が廃止されます。
合わせてチェックしたい!
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 国家税務総局によるデジタル化電子発票普及の推進に関する公告
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 保税物流帳簿の消込み管理の実施に関する税関総署による公告 (パブリックコメント募集草案)
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 企業の改変・再編及び事業組織の改変に関する印紙税政策
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 納税者が他の区域へ移転する際の利便性の向上
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 会社登記管理実施弁法(パブリックコメント募集案)
-
ビジネス記事わかる税務
- 上海衆逸企業管理諮詢有限公司
- 登録資本金 登記管理制度