キーマンインタビュー
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沖縄県産業振興公社 上海代表処・福州代表処
首席代表・所長 眞境名 悠 氏
中国各地で精力的に活動
音楽、食、文化を通じて
沖縄の魅力度アップに貢献
中国国内には上海と福州に拠点を持ち、上海、蘇州、杭州はもちろん、福州、厦門、武漢、長沙、重慶、成都、広州、深圳、昆明といった南エリアが管轄地域となっています。この2つの拠点から経済・貿易情報の収集と提供、沖縄県産品の販路拡大、沖縄県内企業などの現地活動支援、観光誘客、企業誘致などの活動を行っています。特に注力しているのが、沖縄県産品の販路拡大です。沖縄を代表するお酒といえば、皆さんもご存知の「泡盛」ですね。泡盛も、他の文化と同様に、さまざまな国や地域と交流しながら発展してきた沖縄の銘酒です。ストレート、水割りはもちろんですが、ソーダ割りやカクテルとしても美味しく楽しめるので、この夏にぜひ試してみてください。
少しずつ上海を理解していくなかで、思うように動けないこの状況だからと諦めて嘆くのではなく、私たちが明るく前向きに活動をすることで沖縄の魅力を知ってもらえる、より深く知ってもらうことで、空の便が開かれたときに沖縄へ足を運ぶきっかけになると発想を転換。そのきっかけづくりの一環として、コンシェルジュ上海が昨年5月に主催した上海の「Japan Fair」をはじめ、福州、厦門、長沙、成都、広州、深圳など中国各地で精力的にイベントを行い、沖縄が持つ美しい自然や観光地の紹介、食の魅力のPRなど、沖縄の魅力を伝えました。また、上海市内にある沖縄料理店や南米料理店では伝統楽器である三線のライブを開催。三線で奏でる沖縄音楽で会場が一体となり大盛況でした。加えて、SNSを活用することで、オフラインとオンラインの両方を活用したハイブリッド型PRを展開。先述したイベントでは常に同時ライブ配信し、会場に来ることができない方もスマホを通じて楽しい時間を共有できるように工夫しました。こうした地道な活動を続けていることで沖縄の知名度をさらに高めていければと思っています。
上海で生活を始めて約2年になりますが、アフターコロナ以降、観光の在り方に変化があったように感じます。数年前は行こうと思えば明日にでも行けた場所も、今では思いを馳せる憧れの場所になりました。気軽に行けなくなったからこそ、訪れることはとても貴重なことなのだと実感した方が多いはずです。そのため、その場所を、その時間を思う存分楽しむために、文化や食などの予備知識を蓄えてからその地に行く傾向へとシフトしています。大自然を体験したい、大切な家族・友人と一緒に安心して過ごしたい、食や文化を堪能したいなど、旅行に求めることは個人個人で異なっており、その人に合った旅ができるかどうかが大事なんだと思います。沖縄で過ごすひと時を、大切な思い出として心に刻んでほしい。そして、沖縄を好きになってほしいと思っています。
また、5年ごとに行われる「世界のウチナーンチュ大会」は、世界中のウチナーンチュ(沖縄県系人)が一同に介する大会です。沖縄県の貴重な人的財産である世界各地の県系人の功績を称えるとともに、ウチナーネットワークを拡大・発展させ、さらに母県である沖縄に集い、そのルーツやアイデンティティを確認し次世代へ継承していくことが目的です。昨年開催予定でしたがコロナの影響で残念ながら中止を余儀なくされました。今年は状況を見ながら、第7回目が開催できることを願っています。
中国社会について感じるのは、活気があるのと同時に、非常に変化が激しい社会だということです。コロナ禍に入ってからも日々変わっていきますし、ロックダウンが解除されて数カ月が経ちましたが、街は以前とはまた雰囲気が違うように思います。今後もこうした唐突な変化が訪れるかもしれません。こうした中でも、これまでのように、変化に対して臨機応変にやり方を変え、沖縄の魅力を中国で楽しく明るく伝えていきたいと思っています。
Yuu Majikina
イタリア旅行
音楽、食、文化を通じて
沖縄の魅力度アップに貢献
上海市内や中国各地において沖縄の魅力溢れる食や文化を感じてもらえるような取組みを実施しつづけている「沖縄県産業振興公社上海代表処・福州代表処」。コロナ禍である2020年8月に赴任して以降、状況に応じて常にやり方をアップデートし、沖縄の魅力PRに尽力する所長の眞境名氏に話を伺った。
沖縄の魅力を中国国内から発信
皆さんは「沖縄県」と聞いてどんなイメージを持たれているでしょうか? 歴史的にも古く昔から、さまざまな国や地域と交流してさまざまな文化を柔軟に取り入れながら独自の発展を遂げてきました。青い空と美しい海、温暖で過ごしやすい気候、数々の島々からなりたち、地域によって異なる個性と多様性、これらの歴史と要素が今の沖縄県を作り上げています。
中国国内には上海と福州に拠点を持ち、上海、蘇州、杭州はもちろん、福州、厦門、武漢、長沙、重慶、成都、広州、深圳、昆明といった南エリアが管轄地域となっています。この2つの拠点から経済・貿易情報の収集と提供、沖縄県産品の販路拡大、沖縄県内企業などの現地活動支援、観光誘客、企業誘致などの活動を行っています。特に注力しているのが、沖縄県産品の販路拡大です。沖縄を代表するお酒といえば、皆さんもご存知の「泡盛」ですね。泡盛も、他の文化と同様に、さまざまな国や地域と交流しながら発展してきた沖縄の銘酒です。ストレート、水割りはもちろんですが、ソーダ割りやカクテルとしても美味しく楽しめるので、この夏にぜひ試してみてください。
ピンチはチャンス、そして前向きに
少しずつ上海を理解していくなかで、思うように動けないこの状況だからと諦めて嘆くのではなく、私たちが明るく前向きに活動をすることで沖縄の魅力を知ってもらえる、より深く知ってもらうことで、空の便が開かれたときに沖縄へ足を運ぶきっかけになると発想を転換。そのきっかけづくりの一環として、コンシェルジュ上海が昨年5月に主催した上海の「Japan Fair」をはじめ、福州、厦門、長沙、成都、広州、深圳など中国各地で精力的にイベントを行い、沖縄が持つ美しい自然や観光地の紹介、食の魅力のPRなど、沖縄の魅力を伝えました。また、上海市内にある沖縄料理店や南米料理店では伝統楽器である三線のライブを開催。三線で奏でる沖縄音楽で会場が一体となり大盛況でした。加えて、SNSを活用することで、オフラインとオンラインの両方を活用したハイブリッド型PRを展開。先述したイベントでは常に同時ライブ配信し、会場に来ることができない方もスマホを通じて楽しい時間を共有できるように工夫しました。こうした地道な活動を続けていることで沖縄の知名度をさらに高めていければと思っています。
上海で生活を始めて約2年になりますが、アフターコロナ以降、観光の在り方に変化があったように感じます。数年前は行こうと思えば明日にでも行けた場所も、今では思いを馳せる憧れの場所になりました。気軽に行けなくなったからこそ、訪れることはとても貴重なことなのだと実感した方が多いはずです。そのため、その場所を、その時間を思う存分楽しむために、文化や食などの予備知識を蓄えてからその地に行く傾向へとシフトしています。大自然を体験したい、大切な家族・友人と一緒に安心して過ごしたい、食や文化を堪能したいなど、旅行に求めることは個人個人で異なっており、その人に合った旅ができるかどうかが大事なんだと思います。沖縄で過ごすひと時を、大切な思い出として心に刻んでほしい。そして、沖縄を好きになってほしいと思っています。
福建省県省締結25周年と世界のウチナーンチュ大会
福州事務所を構える福建省と沖縄県は古くから交流があり、今年は友好県省締結25周年を迎えます。交流を続けてきたことにより、福建省の学生たちの間で沖縄の伝統芸能「エイサー」が根付いてきていることはとても嬉しいですね。その盛り上がりを象徴する「福建省大学エイサー大会」は毎年開催されており、今年は更なる盛り上がりをみせることでしょう。また、5年ごとに行われる「世界のウチナーンチュ大会」は、世界中のウチナーンチュ(沖縄県系人)が一同に介する大会です。沖縄県の貴重な人的財産である世界各地の県系人の功績を称えるとともに、ウチナーネットワークを拡大・発展させ、さらに母県である沖縄に集い、そのルーツやアイデンティティを確認し次世代へ継承していくことが目的です。昨年開催予定でしたがコロナの影響で残念ながら中止を余儀なくされました。今年は状況を見ながら、第7回目が開催できることを願っています。
中国社会について感じるのは、活気があるのと同時に、非常に変化が激しい社会だということです。コロナ禍に入ってからも日々変わっていきますし、ロックダウンが解除されて数カ月が経ちましたが、街は以前とはまた雰囲気が違うように思います。今後もこうした唐突な変化が訪れるかもしれません。こうした中でも、これまでのように、変化に対して臨機応変にやり方を変え、沖縄の魅力を中国で楽しく明るく伝えていきたいと思っています。
上海で生活するのは、今回が初めてですが、上海に初めて訪れたときから、超高層ビル群と外灘の西洋建築群、市場や長屋など、過去と未来が交差するような街並みの中、そこで生きる人々の国際性と自由さに魅力を感じていました
PROFILE
プロフィールYuu Majikina
2007年沖縄県庁入庁。内閣府沖縄政策統括官室、青少年・子ども家庭課、アジア経済戦略課などを経て2020年8月に上海に赴任。上海と福建省福州にある2つの事務所の所長を兼務し、主に中国の南半分のエリアで沖縄の海外展開に取組む。
眞境名さんをさらに知る
いろんな地域を旅するのが好きです。写真はイタリア旅行で撮ったもの。コロッセオなどの世界遺産に囲まれながら、思い思いに過ごす人たちを見ながら、いろんなことを教えられたような気がしました
趣味の1つが、カメラ。自然に自分の周りをよく観察するようになった気がします。特に撮りたいのが、太陽光の差し込みだったり、ライトに照らされる金属の光沢だったり、「光」の動きや魅力
沖縄と言っても、地域や島によって、自然や文化は異なっており、それぞれの個性があります。海の雰囲気や水の質、砂浜の状況も、地域や島によって、全然違うんですよ。写真は、波照間島の西の浜。信じられない美しさです