キーマンインタビュー

思誠思凱信息系統(上海)有限公司
  • ビジネス記事
  • キーマンインタビュー

思誠思凱信息系統(上海)有限公司

  • エリア:浦東

董事・総経理 井原 篤男 氏

戦略的ITパートナーとして

お客様と夢ある未来を共に創り

中国ビジネスの拡大に貢献

変化が激しい中国市場に進出する日系企業の戦略的ITパートナーとして高品質なICTソリューションを提供する「SCSK」。デジタル技術を利用し、長期的な視点でビジネスモデルを変革、新たな利益や価値を創出する取り組みについて、井原氏に伺った。




グローバルでITサービスをフルラインアップで提供

 住友商事グループのSCSKグループは、コンサルティングから、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、ITハード・ソフト販売、BPOまで、ビジネスに必要なすべてのITサービスをフルラインアップで提供可能で、お客様のニーズに合わせて最適なご提案とご提供をしています。製造・流通・金融・通信業をはじめ幅広い業界のお客様、約8,000社と取引しており、お客様のITニーズに応え続ける中で、お客様のビジネス戦略や、お客様固有の業務を熟知し、深い理解力に基づく強固な信頼関係を構築しております。また、世界38か国200以上の地域にシステム導入の実績があります。
 日本国内には50拠点、海外にはニューヨーク、ロンドン、シンガーポールなど9拠点があり、中国では2007年2月に、上海に拠点を設けました。設立1年目は親会社である住友商事の現地法人へのシステム構築や保守管理を手始めとし、2年目以降は中国進出の日系企業に対して各種ITサービスの提供をスタートさせました。システム開発からITインフラ構築及びマネジメント、BPO、ITハード・ソフト販売、運用保守まで、ビジネスに求められるITサービスをフルラインアップで提供しています。本社と同一のプロジェクトの管理手法や開発基準を適用し、中国市場に進出する日系企業の戦略的パートナー、またITのプロとして高品質なITサービスの提供をミッションとしています。
 世界共通の優れた技術であるITを駆使したソリューションやサービスを中国で拡充するには、現地ニーズと、経営環境の変化への対応力が求められます。例えば会計処理は日本と中国ではルールや税務当局に報告するフォーマットが異なるため、現地の需要に合わせたシステムに変更する必要があります。また、外資系企業には様々な制約や制限が設けられていますから、そういった点に関して柔軟に対応していくことも不可欠です。現地ニーズに合わせたソリューションの提供に加え、従来のSAPを中心としたERP関連をはじめ、コストの最適化を実現するAMOサービス(ITパートナーとして既存システムの効率的運用、活用、リフォームを担い、ITライフサイクルサポートを実現するサービス)や、インフラ関連サービスを通じて、お客様のビジネス拡大に貢献したいと考えています。

中国市場でビジネス展開する難しさ

 新型コロナウイルスの流行や、近年のDX化(デジタルトランスフォーメーション:進化したデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものにしようという概念)により、ビジネスモデルは大きく変化しました。弊社も従来はお客様のニーズをヒアリングし、システムやサービスの提案をしていました。現在は様々なデータを蓄積・分析、その結果をもとに能動的に次なる一手を投じるという、攻めの価値創出型の提案にシフトし、デジタルマーケティングなど、上海のみならず全世界の拠点で適用されています。
 先ほども少し触れましたが、外資系企業にはとにかく制約や制限が多く、身近なものだとVPNを繋がないと利用できないアプリやシステムが例として挙げられます。また、日本では1回の手順で進められることも、中国では2回、3回の手順を踏まなければならないことが多いですね。こうした手続きに対しては粛々とやっていくのが一番の近道ですので、政府と繋がりのある企業や人物と組んで、複雑な手続きや対応をしていく必要があります。
 中国の4大IT企業「BATH」の圧倒的資金力とスピードの速さ、そして中国の労働力には目を見張るものがあります。新型コロナウイルスの流行に伴い、アリババグループによって開発された健康マークは、試作品から10日で全国に展開。人口14億人に加えて我々のような外国人をも管理するシステムを超短期間で完成させることは、本当に驚きしかありません。この容易ではないことをやり遂げてしまうのが、中国の「当たり前」になっています。この当たり前ができてこそ競争が可能となるのです。我々はこの当たり前のスピード感に加えて日本のイデオロギーである品質と応用を融合したサービスを提供していかなければ、勝算を描くのは難しいと考えています。

攻めのITと守りのITを両立した提案を武器に

 これまで以上にお客様の事業成長や業務効率化に繋がる、デジタルマーケティングやRPA、AI-OCR、EXCELなどの業務改善等の攻めのITへの提案を行うと同時に、断固たる守りのITに対する提案も必要不可欠です。さまざまな機密性の高いデータを扱う分、セキュリティーリスクが伴います。情報漏洩やコンプライアンスは厳密に守らなくてはいけません。さらには、サイバーセキュリティ法(等級保護2.0)、データ安全法などの法的対応も必要不可欠です。会社の運営を支える基幹システムなどの業務にはいろいろなバリエーションがありますが、必要最低限の標準化や内部統制をしながら、変革が激しいこのDX時代には柔軟にシステムが変更(疎結合型)できるオープン的な発想が重要となってきます。そういったこととセットでお客様に提案していかなければならないと考えています。
 ご存知の通り、中国のIT事業はものすごく進んでいて、日本をはじめさまざまな国の手本となるでしょう。また、日本に習い、中国で適応できることも多々あります。中国で仕事をするからには、お互いを尊敬し、お互いに相乗効果を生み出すために、そういった方面から中日の架け橋を担わなくてはならないと思っています。また、個人的には上海だけではなく、日系企業が多い広州や天津にも事業を広げることを模索しています。


1度目の駐在を終えてから5年後の2020年から2度目の駐在。キャッシュレスが中国全体に広がっていたり、タクシーをスマホで簡単に呼べるようになったり、デリバリーも盛んになっていたりして、中国の発展スピードには本当に驚かされました


PROFILE

プロフィール 
Tokuo Ihara

1969 年北海道生まれ、1995年にSCSKへ途中入社。開発部署に配属され、アプリプログラマー、インフラ構築、SE、PL、PMの役割を担う。その後は営業、コーポレート(財経・人事・総務)、課長、部長、副本部長を務める。2009年10月から2015年8月まで部長として上海で駐在し、今回総経理として2度目の駐在。現在に至る。



井原さんをさらに知る

テニスサークルで汗を流す

中学で軟式テニスをはじめて、今はテニス教室に通いつつ硬式テニスサークルに入り仲間と共に練習に励んでいます。


中国グルメを堪能


5年ぶりに中国へ駐在となったので、中国の美味しいものを食べ歩いています。写真は青島の海鮮料理です。

家族と過ごす休日


休日はテニス以外に家族と過ごす時間を大切にしています。上海動物園を訪れた時の写真です。


思誠思凱信息系統(上海)有限公司

住所 浦東新区世紀大道100号上海環球金融中心10階 MAP
電話 021-6146-1898

ピックアップ

Concierge
コンシェルジュ公式App

CCG Concierge

上海・大連への
便利な街案内&生活情報アプリ!

ダウンロードはこちら
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード

ピックアップ

Concierge 公式SNSアカウント
Concierge 公式SNSアカウント
最新の情報を
タイムリーにお届け!
QR

公式WeChat公众号:conciergesh