キーマンインタビュー
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上海修曼人才有限公司/修曼(上海)商務諮詢有限公司
董事長・総経理 三反田 章 氏
原点はいつも人にある
「為世為人」の理念を実現し
誰もが活躍できる社会づくりに貢献
1985年の創業以来、教育事業を中心に人材事業、介護事業など、そのフィールドを広げ、発展してきたヒューマングループ。そしてその上海法人である「上海修曼人才有限公司」と「修曼(上海)商務諮詢有限公司」。「為世為人」の理念を実現するためにグループ全体のノウハウと、タイで培った経験を武器に中国で董事長・総経理を務める三反田氏に話を伺った。
1985年に創業したヒューマングループは「人を育て、社会に送り出す」をテーマに教育事業からスタートしました。創業以来、人材事業や介護事業、保育事業など人に関わる様々な事業を展開しております。「為世為人(いせいいじん)」の経営理念のもと、「世のため、人のため」に繋がるよう、仕事を通じて社会と人々のために貢献することを使命とし、国内外で活動しています。教育事業においては、これまでヒューマンアカデミーの講座を受講した修了生はのべ140万人以上に及びます。800種類以上の講座を開講し、40,000人以上の受講生が学んでいます。海外拠点は中国以外にも東南アジア(タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン)、北米(カナダ、アメリカ)、フランスにあり、中国・上海法人はその先駆けとして2003年に設立しました。
弊社は「中国における日系企業の人材支援」を目的とし、20年にわたり多くの求職者、クライアント企業のニーズにお応えしています。日本同様に、人に関わる事業が中心となっており、人材事業は、紹介と教育を融合させた事業として人材支援を行っております。教育事業ではグローバルキャリアを目指す中国人を対象に留学支援を行う「留学事業」のほかに、子どもの思考力・創造力を養う理系カリキュラムを提供する「ロボット教育ライセンス事業」を展開しています。どの事業においてもより良いサービスが提供できるように改善を繰り返しています。
原点はいつも人にある
私は2015年から5年間タイの現地法人を経営してきました。ヒューマングループへの参画を機にタイから日本へ戻り、2021年2月より上海の人材法人及び教育法人の董事長・総経理として赴任しています。中国へ赴任してまだ半年なので、今は中国の知識を蓄え、理解を深めるために企業様へ訪問させてもらったり交流会などに参加して様々な方から直接お話を聞く機会を設けるようにしています。これまで中国には出張で何度か訪れましたが、実際に赴任して肌で感じる中国は全くの別物で、特にビジネス展開のスピードやスケールの大きさには驚かされます。海外赴任は2カ国目になりますが、タイとはビジネスの進め方やマネジメントのやり方も違ってくるので、試行錯誤を続けています。上海にはすでに日系企業をはじめ、多くの外資系企業が進出し、国営企業やローカル企業もあります。この成熟したマーケットでいかに差別化を図るかということが課題になると考えています。
私たちの会社は「ヒューマン」が社名になっていますが、「原点は人である」という考え方に基づいています。私たちの事業は教育や人材など、人に関わることが中心になっており、時代がどれだけ変わっても、人の持つ力や可能性は決して変わることはないと考えています。だからこそ私たちはこれからも「人」に関わる事業の取組みを続けていきます。
最近では、企業様から「現地化対応」や「ローカル開拓」に関するご相談を頂くことが増えてきました。新型コロナウイルスの感染拡大で日本人駐在員の交代や新規赴任ができなくなったり、ビザ取得に時間がかかるようになったことも1つの要因となり、今後もこれらの動きは加速していくものと考えています。また、中国での法改正や規制強化の動きから就業規則の見直しや社内ルールの整備を行う企業様からのご相談も増えています。私たちは「人」の観点からこのような課題を解決するための支援を強化していきたいと思っています。
「育てる」事業と「送り出す」事業の融合
「人を育てる」事業と「人を社会に送り出す」事業を結びつけることがヒューマングループのビジネスモデルであり、私はそれを中国で確立していきたいと思っています。ただし、それを実現することは簡単ではなく、1つ1つの課題に向き合い、乗り越えていく必要があります。そのためにも私自身が誰よりも「人」と向き合い、人の持つ力や可能性を信じて事業を運営することが大切だと感じています。また、中国には多くのビジネスチャンスがあり、新しいビジネスにも挑戦したいと考えています。日本で行っている介護事業もそのひとつです。中国ではこれから介護人材が不足するといわれており、大きな社会問題にもなりつつあります。弊社が培ってきた教育や介護のノウハウを活かして、そのような課題を解決することができれば、「為世為人」という理念の実現に近づくことができるのではないかと思っています。誰もが自分らしい生き方を選べる豊かな社会を目指してこれからも全力で事業に取り組んでいきます。
PROFILE
プロフィール
Akira Mitanda
1986年生まれ、島根県出身。兵庫県立大学(元:神戸商科大学)卒。MBA、中小企業診断士。新卒で人事労務のコンサルティング会社に入社。28歳から5年間タイで現地法人の経営を担当。ローカル顧客の開拓を行い、事業拡大に繋げる。2020年4月にヒューマングループへ参画し、2021年2月より上海2法人の董事長・総経理として赴任、現在に至る。
約5年間赴任したタイでの経験は自分の財産です。写真は社員旅行での1枚。忘れられない思い出です。
中国でやりたいこと
家族との時間
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