キーマンインタビュー

日本財産保険(中国)有限公司
  • ビジネス記事
  • キーマンインタビュー

日本財産保険(中国)有限公司

副総経理 新居経治 氏 2019年7月号

大連地域唯一の
日系損害保険会社として
皆様と地域の発展をめざします


日系損害保険会社で初となる中国現地法人


 日本財産保険(中国)有限公司は、日系損害保険会社で初となる中国現地法人として、2005年7月にここ大連に本社を構え業務を開始しました。現在では大連のほか、上海市、広東省、江蘇省、北京市に支店を構え、同じグループの日本興亜財産保険(中国)有限責任公司の深セン市、山東省の支店とあわせると、全7拠点までネットワークを拡大しております。弊社では、日本と同等となる損害保険の商品ラインナップを用意して、世界中のSOMPOホールディングスグループのネットワークを活かした保険設計と保険引受けを行っており、グローバルに事業展開をする日系企業の皆さまに、グループネットワークを駆使した迅速な事故対応を含む各種サービスを提供しています。
 また、中国で事業を拡大するために現地職員と行動を共にし、一致団結して課題を解決するために、社内の公用語を中国語として、董事会や経営会議を中国語で実施するようにしています。この取り組みによって、現地職員のさらなる活性化、中国市場に即した経営を目指しています。
 私は、現在、大連日本商工会の理事も務めておりますが、日系企業や大連市政府関係者の皆さまとの交流の機会も多く、非常に親しくお付き合いをさせていただいております。日々、様々な機会を通じて大連地域の皆さまに「安心・安全・健康に資する最高品質のサービス」を提供するべく業務を行っております。


中国当地のニーズに即した商品とサービス


 損害保険には自動車保険、運送保険、火災保険、賠償責任保険、労働災害保険、海外旅行保険など様々な商品がありますが、弊社では中国当地のニーズに合った損害保険商品や事故防止サービスの開発に力を入れております。
 例えば、ゴルファー保険と海外旅行保険では、保険料を支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechatペイ)で支払うことができ、保険のお申し込みについては、インターネット上で簡単に加入できるようにしており、お客さまから大変ご好評をいただいております。また、中国で漏電や配電盤のショートなど、電気系統のトラブルを原因とした火災事故が日本と比べて多く発生していることから、電気系統の事故防止を目的とした損害防止活動を進めています。このほか、本格的な台風シーズンに向けて、台風の接近が予想される地域に対して、商品や工場の浸水などについての簡単な対策をご案内するメールの一斉発信なども実施しております。
 最近の事故防止サービスの事例としては、取引先企業さま向けにVR(バーチャル・リアリティ)を活用した「仮想型防災訓練サービス」の無償提供を2019年4月から開始しました。同サービスは、工場、倉庫、高層ビル内を想定した火災事故をVR機器上で再現し、企業の従業員の皆さまに火災現場からの避難を疑似体験いただくことができます。VR機器を利用した訓練では、火災発生時の緊張感を体感できるほか、中国の法規制に準拠した防災訓練や災害時の初動対応訓練の重要性を、より一層ご理解いただける内容となっています。災害の想定シナリオは、主に火災事故や交通事故となっており、日本語、中国語、英語に対応しています。
 また、弊社では、中国人の訪日旅行者の増加を背景に、中国人向け海外旅行保険の救援アシスタンスサービスにも力を入れています。中国人のお客さまが日本への旅行中にケガや病気をされた場合、医療通訳の資格を取得した日本に駐在している中国人スタッフが、キャッシュレスで治療が受けられる病院の予約や医療通訳など、各種サポートを行っております。その他、クルーズ船での訪日旅行者が増加していることから、厦門や上海を出発し、台湾や日本へ行く大型船のクルーズ旅行者向けの海外旅行保険なども手がけています。2020年の東京オリンピックに向けて、さらに訪日旅行者が増えることが予想され、弊社グループの国内外のネットワークを生かして、より多くの中国の皆さまに日本品質の海外旅行保険にご加入いただけるように対応を行っております。


中国社会の安定的な発展への貢献


現在、中国の損害保険市場では熾烈な競争が続いており、大手から中小までを含めて中国国内に88社の損害保険会社があり、このうち外資系保険会社は22社となっています。しかし外資系保険会社が全体の売上に占める割合は全体のわずか1・9%に過ぎず、過去を振り返ってみても、この状況に大きな変化は見られません。熾烈な競争を繰り広げている中国の損害保険市場で生き残っていくために、日系の損害保険会社としての特色を生かして、中国の安定的な発展に貢献することも目標として掲げています。例えば、欠陥住宅を保証する住宅瑕疵保証保険や、労働災害に対する労働災害保険(安全生産責任保険)、医療機関で発生した医療事故を補償する医師賠償責任保険など、損害保険を活用して、中国の社会問題の解決の一助となるよう取り組んでおります。これからの中国の社会発展のためにも損害保険は不可欠だと考えており、ひいては大連地域の将来の発展に貢献できればと思っています。
 これからも大連地域の企業および大連市政府の皆さまなどとの関係を大切にしながら、新たなサービスや有益な保険提案を行うことによって、中国の損害保険市場でシェアを拡大するだけでなく、大連地域の健全な経済社会発展に貢献したいと思います。



VR(バーチャル・リアリティ)を活用した「仮想型防災訓練サービス」で使用するVR機器を装着。VRでは、火災現場が再現されており、天井まで大量の煙が発生した中で自分が避難する方向を検討しているところです。十分に広い場所でこの訓練を実施する場合は、実際に走っての避難も可能ですが、狭い場所での訓練の場合は、写真で持っているスティックを避難する方向に合わせて、ボタンを押すと、VR上で前に進むことができるようになっています。


毎年、大連市内と開発区にて開催しているリスクマネジメント研修会にて。主に日系企業の皆様に、労働災害・交通事故・環境汚染・火災事故など、企業を取り巻く多くのリスクに理解を深めていただく機会になっていただければと存じます。


PROFILE
あらい けいじ

1972年生まれ。兵庫県神戸市出身。1996年東京大学文学部卒業後、安田火災海上(現損保ジャパン日本興亜)に入社。2014年7月より同社の北京支店に勤務。2017年4月に北京支店から大連本店に転勤し、現職。趣味は、ゴルフ・登山・読書。


<新居さんをさらに知る>


子供時代の貴重なショット


小生が10歳の頃に東京に旅行に行った写真です。明治神宮で撮った写真ですが、後ろに新宿の損保ジャパン日本興亜の本社ビルが写っています


5月のマラソン大会にて


今年の大連マラソンにて、ハーフマラソンに参加した時の写真です。当日は、清々しい天気で、気持ち良く走りきることができました。大連に来て、また、ひとつ良い思い出となりました。


思い出の社内旅行にて


去年の社内旅行で張家界に行きました。あいにくの雨となりましたが、職員とも交流ができ、幻想的な景色も見ることができて、思いで深い旅行となりました。


日本財産保険(中国)有限公司
西崗区中山路147号森茂大厦10階
℡(0411)8360-3093
www.sompo-cn.com

日本財産保険(中国)有限公司

住所 辽宁省大连市西岗区中山路147号森茂大厦10楼 MAP
電話 8360-3093

ピックアップ

Concierge
コンシェルジュ公式App

CCG Concierge

上海・大連への
便利な街案内&生活情報アプリ!

ダウンロードはこちら
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード

ピックアップ

Concierge 公式SNSアカウント
Concierge 公式SNSアカウント
最新の情報を
タイムリーにお届け!
QR

公式WeChat公众号:ConciergeDL