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株式会社創美堂グループ　MINGHAO SOHO

キーマンインタビュー

株式会社創美堂グループ　MINGHAO SOHO

株式会社創美堂グループ代表取締役　学校法人小土井学園理事長代行小土井秀明氏　2019年3月号

店舗経営と学校経営の両輪で
日中理美容業界の発展に貢献
MINGHAO SOHOを大連から

総合商社としての歩みと学校経営

　創美堂は、昭和31年に広島県で私の父方の伯父が創業しました。私で三代目になります。私どもは理美容の総合商社として、これまで長きにわたり理美容用品の納入や店舗内装など、トータルプロデュース事業を手がけてきました。現在は国内に直営店、フランチャイズ、のれん分けあわせて35店舗を展開しています。また、以前より美容職業訓練校を経営しておりましたが、学校法人に認可申請をして専門学校を立ち上げようという思いがあり、2001年に岡山県倉敷市に学校法人小土井学園を、2004年には鳥取県米子市にも専門学校を開校しました。
　私どもは、学校経営を通して人材育成にも力を入れています。現在日本の労働市場では人手不足が深刻化しており、４月には外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法改正が施行されます。このような状況の中で、将来を見据え留学生や研修生の受け皿を整備し、日中の理美容業界の発展に尽力して行きたいと考えています。

現地の方々との信頼関係を大切に

　私の父は今から32年前になりますが、江蘇省の無錫市で美容室の経営をしていました。当時、蘇州や上海からの研修生を弊社グループでお預かりしたり、中国では初めてとなる、ヘアと着付けのファッションショーを上海で開催させていただきました。
　一方、私と中国との関わりは今から23年前まで遡りますが、もともと理美容とは関係がありませんでした。当時私は岡山青年会議所に所属していました。青年会議所（JC）とは、「明るい豊かな社会」の実現を理想に掲げ社会活動を行う公益社団法人で、国際的な組織でもあります。1996年に東京の日本青年会議所へ出向し、そこから日中友好交流委員会へ出向することになりました。同委員会では様々な業種の中国人の方を面接選抜し、技術研修生として日本へ１年間派遣する事業に携わりました。受け入れ先は日本全国に約５万５千人いるJCメンバーの所属企業です。当時私は北京に出向し、中国の方々の最終面接や研修プログラムの作成に携わりながら、急激な経済成長と共に変わりゆく中国の姿を目の当たりにしてきました。
　そこではまた数多くの交流や出会いもありました。ビジネスパートナーの王氏と知り合ったのもこの委員会でした。当時私どものグループが米子に学校を開校した際には来賓で参加していただいたほか、私自身も王氏とゆかりのあった山東省の済南を頻繁に訪問し、文化交流の一環として、現地でヘアと着付けのショーを行ったこともありました。私にとって中国での理美容との関わりは、ここが原点です。
　私は中国で日本の美容室を開設したいと思っていましたが、大連で創美堂グループのヘアサロン「MINGHAO SOHO」を開業するまでには紆余曲折がありました。一時期は遼寧省の遼陽市で理美容を手がける三明グループを訪問し、同グループの代表団を研修生として受け入れたこともありました。遼陽での展開も考えましたが、最終的には、王氏が大連をビジネスの拠点としていることをはじめ、日本語人材が多く親日的な都市であること、多くの人脈に恵まれていたことなどから、ここ大連をスタートの地とすることを決めました。

中国理美容業界への期待と今後の展望

　日本では理容と美容が別れており、国家試験のある認可制となっていますが、中国では事情が異なりますし、大都市と地方都市では技術レベルにも差があると感じています。毛髪理論やパーマ理論など、髪についての知識をしっかり身につける必要がありますし、技術力と同時に接客力も必要です。プロ目線でのアドバイスや、お客様の意見も聞きながら満足感を持っていただくことが最終目的地です。ですから私どもが技術とサービス業の精神をしっかり伝えていきたいと思っています。
　現在同店では毎月広島から技術接客講師を招き、スタッフへ指導を行っています。器具は世界一の理美容器具メーカーであるタカラベルモントの設備を揃えているほか、ミルボンの美容商材採用は大連地区では初となります。お客様にはぜひ当店の高品質なサービスを体験していただきたいです。
　今後は3年以内に、大連の街に5店舗展開を目標にしています。ヘアサロンを運営するにあたり、いちばん大切なのは「人」です。「人」をいかに育てるか。いかにお客様に望まれる美容師に育てていくか。これは私どもの永遠のテーマです。

創美堂のグループ店として、2018年12月に大連市内の南山路にオープンしたヘアサロン「MINGHAO SOHO」。関係者を招いて行われた前夜祭にてスピーチをする小土井氏（右）。

PROFILE
こどいひであき

1965年広島県出身。南米チリ大学経済学部卒。アメリカ合衆国・カリフォルニア州、フランス・パリへの留学経験を持つ。1990年に衆議院議員秘書を1年間務めた後、1991年に東京の美容機器製造メーカーに勤務。1994年創美堂グループに入社。現在は創美堂グループの代表取締役と、学校法人小土井学園の理事長代行を兼務する。趣味は旅行。

＜小土井さんを知るキーワード＞

技術コンテストの表彰旅行にて