キーマンインタビュー

長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)
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長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)

副総経理 水野 充彦氏

中国との30年の絆

生命保険の核心である
相互扶助の精神を広めたい


中国の生命保険市場に、日系第1号として進出を果たした同社。生命保険を通じて、相互扶助の理念を伝えるべく挑戦する同社の取り組みを伺った



中国との交流30年


 当社は日本生命保険相互会社と中国長城資産管理公司による合弁会社です。日本生
命と中国の関わりは古く、1982年に中国で生命保険事業が再開されると、政府の保険監督機関や保険会社より人材が派遣され、日本生命にて保険の研修をするといった交流が進みました。1987年には北京事務所を開設。奨学金基金を通じて、中国人留学生支援を行ってきました。このように、日本生命としては30年以上前から中国という巨大なマーケットに注目。長期的には生命保険が広く普及していくであろう同国との交流を現在進行形で進めています。

 2001年の中国WTO加盟後、2003年に日系生命保険会社として、初めて中国進出を果たしました。その後2009年に合弁相手を現パートナーへと変更。ここ上海に本店機能を置き、北京・江蘇・浙江各地にも展開。9月に開設したばかりの内陸部初となる四川省支店を含めると、5拠点体制となりました。

 現在、代理人・企業営業・銀行窓口販売を通じてのフルラインチャネルでの生命保険販売を展開しています。今年5月からはインターネット販売も開始。保険料収入は今年8月末時点で24億元、個人保険契約数は現在4万4000件、団体保険では日系と中国系合わせて600社(被保険者数22万人)を超える企業様にご契約いただいています。特に日系企業様においては、生命保険を活用した福利厚生拡充・リスク管理の一環として、当社の医療や死亡保障保険のニーズが高まっています。我々は日本生命グループとして、日系企業にお勤めの従業員様に対しニーズに応じた保障をご提供するのはもとより、人事労務に関わる広範な情報提供や、日系企業のお客様同士の交流機会ご提供など、日系生保ならではの細やかなサービスをお届けしています。


相互扶助の精神・「保障」を広める

 

 当社は生命保険という商品を通して、保障の意識を広めていくことに努めていま
す。生命保険とは、助け合いによる保障の仕組みで、相互扶助の精神で成り立ってい
ます。初の進出を果たした日系生命保険会社として、そういった思想も含めた日本式
の生命保険を中国に根付かせたいとこれまで進めてきました。したがって当社は他社
と比べると、災害・医療保険等の保障性商品の割合が高くなっています。

 生命保険とはどのような商品であるのか、核心部分をスタッフに伝えるために日本の生命保険協会にお客様から寄せられた体験談を中国語に翻訳。教材として使用しています。4分ほどの映像なのですが、生命保険が大切な人への想いが詰まった血の通った商品であると、スタッフも共感と理解を深めています。当社の目指す保険がいかなるものか、スタッフには常に頭に置いてもらい、「保障」を語って「保障」を売ることのできる人材を多く育てることに今も注力しています。

 中国では生命保険という商品に対して、長期的な保障のためというよりも、短期的投資や、貯蓄目的の考えがまだまだ強いように思います。ですので「保障」という概念が浸透するにはまだ時間が必要です。日本でも、当初養老保険といった、保障と貯蓄の性格を併せ持つ商品が主流でした。その後、平均寿命の伸長、高齢化時代の到来といった年代を経て、定期保険・終身保険等、保障性の商品の関心が高まり、今に至ります。したがいまして今、中国もかつての日本と同じ道の途上にあると考えれば、今後保障性の商品が伸びていくことは十分に考えられます。


当たり前のことを誠実に


 日本生命の127年の歴史で積み重ねてきたノウハウを活かしながら、中国全土のネットワーク構築に向け当社の事業の基盤も固まりつつあります。昨年には出資割合を変更し新体制となり、総経理も中国人に代わった今年を現地化初年度として、中国側のビジネスの進め方に寄せながら、より多くのお客様に当社のサービスを広めるべく取り組んでいます。

 保険会社には保障を全うするという責任があります。しかし中国という市場での競争は熾烈を極め、なかには採算性の優先順位を下げてでもマーケットシェアの拡大を図ろうとする保険会社もあるように思います。当社は堅実性、健全性、長期的視点を保持し、お客様の万が一の時に確実に保険金等をお支払いできる会社であること、それを何よりも大事にしています。奇を衒わず、当たり前のことを当たり前に、誠実にやっていくことが長期的には他社との大きな差となると考えます。そして中国市場での外資系保険会社の上位を目指しつつ、「中国で最も信頼される生命保険会社になること」をミッションとして掲げ、これからも邁進していく所存です。




初の中国進出を果たした日系生命保険会社として、生命保険本来の仕組みである、相互扶助の精神をこの地に根付かせること。それを果たせた時、我々が中国に進出した意味があったと言えます。


PROFILE

長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)

副総経理

水野 充彦氏

 1964年生まれ。兵庫県出身。神戸大学教育学部を卒業後、1987年日本生命保険相互会社入社。大分支社次長、総合企画部課長、金融法人業務室室長を歴任後、2012年3月長生人寿保険有限公司に出向。IT部・契約管理部運営総監を経て、2013年より現職。



水野さんを知るキーワード

大学対抗ゴルフで好成績


 今年の出身大学別ゴルフ大会での一枚。母校は前年優勝で意気込み参戦しました。個人的にはペリア運に恵まれ好成績でしたが、チームは惜しくも優勝を逃しました。


拓展訓練でチームワーク強化


 新体制後初の、幹部を集めた大規模な会議を開催。3日目の最終日には全員参加のゲームを通して団結力強化を図る「拓展訓練」をし、チームワーク強化も図りました。


白酒の洗礼と華山登山


 昨年1月、厳しい寒さの中西安にある世界遺産華山に登りました。夜には合弁パートナーより歓待を受け、3日連続の白酒の洗礼。中国のビジネスの厳しさを知りました(笑)。


長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)

上海市静安区南京西路688号5楼
℡ 021-3899-95858

www.gwcslife.com

詳細は長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)

長生人寿保険有限公司(日本生命グループ)

住所 上海市静安区南京西路688号5楼
電話 021-3899-9585

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