キーマンインタビュー

北京新東洋商事諮詢有限公司
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北京新東洋商事諮詢有限公司

  • カテゴリ:日系企業

企画、運営から販売まで 日中アジアの販売促進パートナーを目指す次の10年

北京新東洋商事諮詢有限公司 副総経理 佐藤 学氏


イベントや展示会に企画段階から参画し、設営、運営まで一貫して請け負ってきた。企業からの絶大な信頼をベースにした次の10年への戦略を副総経理の佐藤氏に伺った。


北京のイベント・展示会の10年の流れを振り返る

2005年に、大学時代からの友人であった藤田秀則氏と北京で起業することを決めたとき、「有益な価値、良い商品、役立つサービスを社会に伝える」という決め事をしました。そのひとつは、日系企業のサポート役になること。日系企業が、日中間
の文化の違いを乗り越えスムーズにビジネスを展開できるよう、そのクッション役になりたい、と。もうひとつは、販売という営業の最前線のサポートまで任される仕事をすること。そこで会社の主軸業務としたのが広告業でした。印刷物やグラフィック、WEBサイトの制作を中心に、イベントや展示会の企画・制作・運営まで「出来ないことはない」というスタンスで仕事をしてきました。
 企業の信頼を勝ち取れば、その企業が実現したいことをすべて任せていただけるという考えをもってスタートを切ったのです。
 今年、起業10周年を迎えるわけですが、この10年を振り返ると中国の発展のスピードの速さをまざまざと感じます。05年当時は、「日本で実現できるもの・ことを忠実に日本レベルでできます」という営業が当社の売りであり、それこそが企業ニーズでもありました。それがあっという間に、企業の販売戦略のアドバイスなどコンサルティング業務までやらなくてはならないという時代がきて、現在はネットやアプリを絡めた提案までできなければ仕事にならない時代になってきました。
 業務としては諸々標準化できてきて、すべてが一からということは減ってきたように思いますが、その中での企画力やデザイン力、新しいツールを絡めた提案力が求められてきています。例えば、ある企業の案件では、微信(WeChat)を利用して会員数を増やす試みを提案したり。その時その時に適した広告案をリアルからネットまで幅広く検討することが求められています。


イベント・展示会業務を中心に各地でパートナー関係を強化

現在当社の事務所は、北京、上海、広州の3拠点になります。この3拠点から、中国全土に対して企業のイベント・展示会への出展をサポートしています。展示会業務は、おもに展示会場など開催する場所があって、そこへの出展手続きから、実際のブースやノベルティ、POPの製作、その搬入と運営などをすべて任せていただいたり、部分の仕事を任せていただいたり。イベント業務は、街頭や店舗周りでの催し、ホテルでの企業の開所式や周年パーティなど。イベントスペースの設営や司会やモデルの招聘、音響設備の準備など。
 拠点がない場所でのイベントや展示会では、その開かれる場所で、すでにサポートしてくれる会社があり、自分自身も出張して全面的に指揮を執るようにしています。場所によって制作物の製作工程がずれないようにマニュアルを作成しています。工場から出てくる成果物についても10年前と比べると格段に良くなってきました。勝手に寸法を変えたりということもなくなってきましたね(笑)。長年の信頼関係で変わってくれたという面もあると思います。

 中国のイベントや展示会のレベルは、現在の日本水準にかなり近づいていると思います。展示会ブースに使われる木材などは中国の方がかなり高級なものを使っています。あとは仕上がりの丁寧さと環境などを考えた使いまわせる資材などが導入できると、もう一段レベルが上がるのかなと思います。


中国をベースにアジア展開「すべてお任せ」を目指す

14年から、東京商工会議所の「中小企業国際展開アドバイザー」に任命されていて、今後日本から海外に展開したい日系企業の窓口指定を受けています。また、瀋陽で開催される四大展示会(航空ショー、農業、建築、インテリア)で、中国の「国際貿易促進委員会瀋陽市」と組んで日系企業の誘致やサポートを一任されています。日本から出展する際に、心配なことがないように、日本を出るところから現地の出展サポートまで一貫してサービスを提供できる体制を整えました。昨年は、農業展示会で精米機の展示を引き受けましたが、随分集客につながったと喜んでいただきました。日本から「中国で何か販売したい」というニーズがあれば、無料でご相談を受け付けております。

 また近年、香港や台湾での展示会、韓国でのイベントなど中国での展示会やイベントを絡ませてのビジネスが増えてきました。企業の予算取りの仕方にもよりますが、アジア予算ということで予算を組んでいる企業には、中国から一貫したサービスを提供できます。他にもインドでは、現在すでに現地の日系企業と協力してヒンドゥー語のWEBサイト制作などもスタートしています。
 今までは販売サポートがメインでしたが、今後は実際にお客さまの商品の販売までお手伝いができればと考えています。例えば、淘宝などのネットショップでその商品の出店から販売まで任せていただくなどです。現在すでに実店舗での代理販売を行っていますが、リアルとネットを絡ませた販売方法と商品の管理までやれればと思っています。


デザインから設営、販促グッズの製作までトータルサポートした「シンフォニー・テクノロジー社」のブース。展示会で注意することは、「メイン商品の展示方法と、来場客に注目される導線を考えてアピールする方法」。


PROFILE

さとう まなぶ

1976年生まれ。埼玉県出身。99年、東洋大学社会学部卒。同年、印刷物や看板、装飾等を手がける広告会社、共同制作に入社。営業兼制作・企画管理。03年退社し、北京に留学。04年から北京で1年働いた後、05年藤田秀則氏と二人で独立し新東洋商事設立。今に至る。


佐藤さんを知るキーワード

アフリカの旅から海外志向に


初めて触れた日本以外の国の文化がアフリカ。日本とはまったく違う食事方法や生活様式を見て心を打たれ、もっと世界を知りたいという気持ちになった。


最初の北京観光で出会った感動


観光で故宮を見たあとに、景山公園に登ってみた故宮のあまりの大きさと美しさに感動。キラキラした映像が脳裏に焼き付いた北京で1番好きな場所。


週末は野球でリフレッシュ


週末は「北京本体」という野球チームで活躍中。今はリーグ戦の真っ最中とのこと。一緒に爽やかな汗をかく仲間を随時募集中。


北京新東洋商事諮詢有限公司

朝陽区東三環中路双井橋富力城A9座803室 
TEL:010-5876-5909
URL:http://www.bj-sts.com

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住所 北京市朝阳区东三环中路双井桥富力城A9座803室 MAP
電話 010-5876-5909

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