キーマンインタビュー

沖縄県産業振興公社上海代表処
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沖縄県産業振興公社上海代表処

首席代表 金城 達雄氏

フライト増便とクルーズの復活で

上海をハブに沖縄への送客をめざす

日本の数ある観光地の中でも、中国で圧倒的な知名度を誇る沖縄。上海を拠点に沖縄のPR活動を展開しているのが沖縄県上海事務所だ。首席代表に話を聞いた。



観光と県産品のPRがミッション

 昨年2013年4月より赴任し、上海を拠点に、北は青島、南は厦門、西は成都・重慶などの内陸都市を含めたエリアで沖縄のPRをしています。我々のミッションは観光客誘致をメインに、沖縄県の商品の販路拡大です。

 現在上海で販売されている沖縄県産品は、泡盛(沖縄の焼酎)、ビール、黒糖、もずくなどがあります。県産品を売るためにまずは沖縄の魅力を感じていただきたいので、目下は観光PRに注力をしていきたいと考えています。思えば日本や香港でも[香港は、沖縄料理ブームまでには至っていませんので、増加に留めたいと思います。観光地としての沖縄ブームのあった2〜3年後に沖縄料理・沖縄県産品が増加しました。沖縄に旅行に行き、沖縄の魅力を体感し、沖縄ファンになってもらい、沖縄で食べたものを中国でも味わいたい、そう思っていただけるような一連の「つながり」を大切にしたいと思っています。 

 おもな業務としては航空会社・旅行会社を継続的に訪問し、沖縄へたくさんの方が来ていただけるような働きかけをしています。例えば、旅行会社をターゲットにしたセミナー、メディアを呼んでのFAMトリップなどを中国の複数の都市で実施してきました。また、沖縄のレストラン、ホテルなどの情報をピックアップした中国人観光客向けの沖縄ガイドブックを昨年2013年12月に制作しました。ご存じのとおり、現在中国から日本への個人旅行が増えています。しかし、沖縄は鉄道が発達しておらず、また中国の運転免許は日本で使用することが出来ず、レンタカーの利用も難しい。そのため個人旅行者が沖縄旅行をしやすくするためにシャトルバス・路線バスの情報や、タクシー運賃の目安などを掲載しリアルタイムに更新するウェブサイトの運用も考えています。また、微信(携帯電話、スマートフォンを利用したコミュニケーションツール)などを使って、さらに沖縄のよさを発信していきたいと思っています。


路線増で広がる旅行のバリエーション 

  大陸での宣伝活動が思うようにできなかった時期もありましたが、種まきの活動として行ってきたものが、ここに来て花が咲き始めたと感じています。 訪日観光客数が最大だった2012年に比べても、昨年2013年6月頃からは回復の兆しだけでなく、目に見える形で観光客が戻ってきています。

 とくに上海では、今年2014年1月末に中国の上海[吉祥は、自社のことをLCCに位置づけていないようです。それは関連会社でLCCを設立していることにも現れています。吉祥航空による上海-那覇便が就航し、コスタクルーズ(乗客数約3000人)などによるクルーズも復活したことによる影響が大きいですね。吉祥航空の上海-那覇便が増えたことによる大きなメリットの一つは、安い航空運賃・便数の増加により今までより幅広い客層にリーチすることができるところです。


復活したクルーズも安定した人気

 観光客から見た時に、我々ともっとも競合しているは東南アジアのビーチリゾートです。沖縄は上海から飛行機で2時間の距離で、「近さ」というのは大きなメリットになると思います。ただ今までは便数が少なく、このメリットを活かすことができていませんでした。週末旅行も可能なった今、中国国内では、女子旅や家族旅行、週末旅行など、日本国内と変わらない需要が生まれてきています。また那覇空港の新国際線ターミナルが2014年2月にオープンし、それまでの1時間1便の離発着に限られていた時と比べ、航空会社が希望する時間に発着できるようになりました。 一方クルーズ船の寄港は2012年以前から実績がありましたが、2013年当初は、日中関係の冷え込みで沖縄寄港の予定はありませんでした。それが昨年2013年11月頃より増え始め、現在コスタクルーズをメインに上海・厦門等を出発あるいは寄港する12本のクルーズ船が沖縄に寄港しています。最初の海外旅行としてクルーズを選択する方も多く、安定した人気を見せています。今後は、コスタクルーズに加え、ロイヤルカリビアン、プリンセスクルーズの沖縄寄港も実現したいと考えています。


今年は上海を沖縄-中国のハブに

 今年2014年は、上海・沖縄フライトの増便やクルーズの誘致などをひきつづきねらっていきたいと思っています。また、中国の内陸都市でのツアーも多くなっている現状で、沖縄へ行く際のハブとして上海を位置づける活動を行っていきたいと思っています。そのためにフライトの延伸、例えば成都から上海、そして沖縄へなどを開拓していきたい。さらに、多くの場所を見たいという中国人観光客のニーズにこたえるため、日本国内でも鹿児島や大阪、北海道など、広域で連携し、より魅力的な旅をサポートしていきたいと思っています。


きんじょう たつお

1978年沖縄県生まれ。広島大学卒業。卒業後沖縄県庁へ入庁。高齢者福祉・中小企業振興・航空路線誘致などを経て観光振興課で外国人観光客誘致に携わる。2013年4月より現職。上海吉祥航空の上海―那覇路線就航などに尽力。趣味はマラソン・テニス。地元・沖縄県那覇市で開催される那覇マラソンを10数回完走。


趣味のマラソンはほぼ毎年


過去に10回以上完走した那覇マラソン。「上海でも、条件がそろえばランニングをしています。昨年は那覇マラソンと同じ日にちだった上海マラソンにも出てみたいです」。


沖縄好きなら「賢人会」へ


「泡盛片手に沖縄料理がオフのすごし方」という。これは県人会である「沖縄賢人会」でのひとこま。「県人だけでなく、沖縄に興味のある方にもドシドシ参加してほしいです」


県産品を知っていますか?


数種類の泡盛のほか、ビール、黒糖、もずく、ウコンドリンクなど、沖縄県の物産PRも同事務所の役割のひとつ。事務所には県産品が並べられている。


沖縄県産業振興公社

上海代表処沖縄県政府上海事務所

漢口路398号華盛大厦1603B室

6351-0231

詳細は沖縄県産業振興公社

沖縄県産業振興公社上海代表処

住所 黄浦区漢口路398号華盛大厦1603B室
電話 021-6351-0231

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